1. ワンコにチューしてはいけない
「犬がいても清潔」な生活にはワンコとの関わり方も重要です。
ワンコに果物をあげたり一緒に遊んでいるとかわいくて思わずチューをしちゃったりしていませんか? ワンコも飼い主の口を狙ってペロペロなめてきますよねー。それをなめさせてませんか?
チューはダメなんですよ、チューは。
なぜならばズーノーシスという人獣共通感染症があるからなんです。
ズーノーシス? 聞いたことないよ、というあなた。
狂牛病は知っていますよね?
正式名称は牛海綿状脳症、英語の略称をBSEといいます。
1986年(昭和61年)にイギリスで初めて発見されました。
科学的証明はまだされていないようですが、ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病の原因の一つと言われているのです。
BSEを発症した牛の「異常プリオンタンパク質」が食肉加工の段階で混入してヒトの口に入りクロイツフェルト・ヤコブ病を発症するようです。
また、中世ヨーロッパで大流行した「ペスト」や「狂犬病」などがズーノーシスなのです。
このように「ヒトと動物の間で移る病気」のことをズーノーシス/人獣共通感染症といいます。これは「動物からヒト」だけではなく、「ヒトから動物」にうつることもあります。ヒトのインフルエンザがフェレットに感染したり、結核がサルに感染したりなどの例があるんです。
また、感染源の動物には全く症状が出ていないのに、人間に感染すると重大な症状を引き起こす、なかには死亡するほど重篤なものもあるので注意が必要です。
※合わせて読みたい! 「犬が耳を舐めてくる 首も舐める しつこいからやめさせたい」
2. 飼い主の責務としてズーノーシスの知識を持つことが必要
2006年に改正された「動物の愛護及び管理に関する法律」では、「ズーノーシス/人獣共通感染症の知識を持ち、予防することが飼い主さんの責務である」と定義されたんですね。
どんな病気があるのか調べてみるとWHOで確認されているのは約150種。このうち日本では50種のズーノーシスがあると言われています。
犬からうつるズーノーシスの主なものは、先程の狂犬病や回虫症、疥癬、Q熱などです。
なのでペットの犬といえども過剰な接触は避けたほうが賢明です。
- 口移しでご飯をあげたり、同じ食器は使わない。また、一緒に寝ることなどは避ける。
- 予防薬の投与や予防接種を行う。
- 犬の体や飼育環境を清潔に保つ。
- 犬に触ったら手を洗う。
- 犬が病原菌を媒介する昆虫やどうぶつを口にしないように気をつける。
- 犬のトイレでは糞尿をすみやかに処理。
一緒に寝るのはダメ というか、犬をベッドにあげてはダメなんですね。
しまった! しっかりベッドにあげていました!
室内犬でも、外に散歩に行ったときノミやダニが体に付着していることもあります。それが寝具につき、ヒトについてしまう場合があるからです。皮膚病にかかっている犬からは「真菌症」を移される危険もあります。
洋画などでみる犬と一緒にベッドにいるシーンに憧れてたんだけどなー。
でもそこはぐっと我慢しましょう。
もちろん大切なのは「うつらないように気をつけること」ですが、もしあなたが体調が悪く、医者に診察してもらうときは「犬を飼っていること」を伝えることを忘れないようにしましょう。
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