犬が新聞紙を食べる理由と対策Q&A
Q1 なぜ犬は新聞紙を食べるの?
A
犬が新聞紙を食べる理由には、退屈やストレス、本能的な遊び心が関係しています。
留守番が長い・散歩が少ないといった環境要因から、エネルギーのはけ口として紙に向かうことがあります。
また、破れる音や質感が楽しく、狩猟本能を刺激されることもあります。
さらに、飼い主のリアクションが面白くて繰り返すケースもあり、「かまって行動」の一種として見られることもあります。
子犬の「なんでも口に入れたい期」も該当しますし、老犬の場合は認知症のサインである可能性もあるため、年齢に応じた見方も必要です。
Q2 新聞紙を食べても大丈夫?
A
新聞紙には消化できない繊維やインクが含まれており、大量に食べると腸閉塞の原因になります。
特に小型犬や子犬は体が小さいため、少量でもリスクが高まります。
また、古い新聞や外国製の紙には有害物質が使われている可能性もあるため注意が必要です。
嘔吐や下痢、元気がないなどの症状が出たら、すぐに動物病院へ相談しましょう。
日常的に誤飲が起きるようなら、異食症の可能性も視野に入れるべきです。
Q3 異食症ってなに?どう見分ける?
A
異食症とは、食べ物でないものを頻繁に口にする行動のことで、新聞紙だけでなく、ティッシュ・石ころ・ビニールなども対象になります。
原因は栄養不足やストレス、寄生虫など多岐にわたります。
鉄分やミネラルの欠乏が影響することもあり、特に制限食や手作りごはんを与えている場合は、栄養バランスを見直すことが大切です。
日々の散歩や遊びの質が低く、退屈さを感じている犬は、新聞紙に限らず身の回りのものを口にしてしまいがちです。
改善が見られない場合は、行動カウンセラーや動物病院に相談することも必要です。
Q4 どんな対策が効果的?
A
新聞紙を食べさせないためには、まず「物理的に届かない場所に置く」ことが基本です。
次に、かじる欲を満たせる安全なおもちゃやガムを用意し、新聞紙の代替品として活用するのが効果的です。
「ちょうだい」のコマンドを覚えさせておくと、万が一くわえたときにも安全に取り上げられます。
部屋の片付けや整理整頓も重要で、拾い食いの原因になるティッシュなども見えない場所に保管しましょう。
家庭内のルールを家族全員で統一し、犬が混乱しないようにすることも大切です。
Q5 飼い主にできることって?
A
犬が新聞紙を食べる背景には、日々の環境や飼い主の対応が大きく関わっています。
つい「ダメ!」と大声で反応してしまうと、それが「かまってもらえた」と学習されてしまうこともあります。
逆に、おもちゃで遊んだときや新聞紙を無視できたときには大げさなくらいほめてあげましょう。
行動を記録して原因を分析するのも有効ですし、必要に応じてプロに相談するのも選択肢の一つです。
新聞紙一枚から見えてくる犬の心と、飼い主の行動。
それを理解し、一緒に成長していくことこそが、最大のしつけになるのです。
なんでうちの犬、新聞紙を食べるの?
ヒマすぎて紙に八つ当たり?
犬が新聞紙を食べる理由の一つに、退屈さが挙げられます。
特に留守番が長かったり、散歩の時間が短かったりすると、エネルギーが余ってしまい、目の前の紙に八つ当たりすることがあります。
紙をビリビリに破く行動は、狩猟本能の代替行動とも言われています。
つまり、紙を獲物に見立てて遊んでいるのです。
このような行動は、犬種や年齢に関係なく見られることがあります。
飼い主のリアクションが楽しい説
犬は飼い主の反応をよく観察しています。
新聞紙を食べると、飼い主が驚いたり、怒ったりする様子が面白くて、わざと紙を食べることもあります。
これは、飼い主の注意を引くための行動であり、構ってほしいという気持ちの表れです。
そのため、過剰な反応は逆効果になることがあります。
もしかして「異食症」ってやつ?
新聞紙を食べる行動が頻繁に見られる場合、異食症の可能性も考えられます。
異食症とは、食べ物ではないものを食べてしまう症状で、ストレスや栄養不足、内部寄生虫などが原因とされています。
このような場合は、獣医師に相談し、適切な対処を行うことが重要です。
子犬の「なんでも口に入れたい期」かも
子犬は好奇心旺盛で、何でも口に入れて確認する時期があります。
この「なんでも口に入れたい期」には、新聞紙も例外ではありません。
しかし、誤飲や誤食のリスクがあるため、注意が必要です。
子犬が安全に遊べるおもちゃを用意し、誤飲を防ぐ環境を整えることが大切です。
新聞紙って食べて大丈夫なの?
お腹に詰まったらどうするの…
新聞紙を食べると、消化不良や腸閉塞のリスクがあります。
特に大量に食べた場合や、小型犬・子犬の場合は、腸に詰まる可能性が高くなります。
嘔吐や下痢、食欲不振などの症状が見られたら、すぐに動物病院に相談しましょう。
インクって体に悪いよね?
新聞紙のインクには、有害な成分が含まれていることがあります。
特に古い新聞紙や海外の新聞紙では、鉛などの有害物質が使用されている可能性があります。
犬がインクを摂取すると、中毒症状を引き起こすこともあるため、注意が必要です。
小さい子ほどリスク大きめ!
小型犬や子犬は、体が小さいため、少量の異物でも体に大きな影響を与えることがあります。
新聞紙を食べた場合、腸閉塞や中毒症状が出やすく、重篤な状態になることもあります。
そのため、小さい犬ほど注意が必要です。
体調の変化はすぐにチェック!
犬が新聞紙を食べた後は、体調の変化に注意しましょう。
嘔吐や下痢、食欲不振、元気がないなどの症状が見られたら、すぐに動物病院に連絡してください。
早期の対応が、重篤な症状を防ぐ鍵となります。
新聞紙をガードせよ!飼い主の工夫あれこれ
とにかく届かせないのが第一歩!
新聞紙をかじられないためには、そもそも犬の手(いや、口?)が届かない場所に置くのが基本です。
油断してソファの下やテーブルの上に置いていた新聞を、見事に引きずり出されてズタズタにされた…そんな経験、ありませんか?
特に新聞は軽くて広がりやすいので、わずかな風や動きで床に落ちやすく、犬の格好の標的になってしまいます。
新聞紙の保管場所を見直すだけで、誤飲や拾い食いのリスクがグッと減りますよ。
かじりたい欲はおもちゃで解決!
紙をかじるのが好きな犬には、紙の代わりになる「かじりがいのあるおもちゃ」を与えるのが効果的です。
ガムタイプの犬用おやつや、破れにくい布製トイ、知育トイなど、愛犬の好みにあったものを選びましょう。
市販されている「新聞風おもちゃ」もありますので、どうしても紙っぽいものを噛みたい派にはおすすめです。
また、おもちゃで遊んでいる様子を動画で撮って、SNSにアップするのも人気の楽しみ方かもしれませんね。
「ちょうだい」が言える子に育てよう
犬が何かをくわえたとき、「ちょうだい」の合図で素直に離してくれたら安心です。
このコマンドは、拾い食いや異物誤飲のリスクを下げるためにも、覚えさせておくべき大事なしつけです。
最初はおやつと交換しながら「ちょうだい」の意味を教え、徐々に合図だけで手放せるように練習していきましょう。
日々の積み重ねが大切になりますね。
お部屋のレイアウト、大事です!
散らかった部屋は犬の拾い食い天国です。
新聞紙だけでなく、ティッシュやビニール袋など、人間にはゴミでも犬にとっては「興味の対象」だったりします。
生活空間をシンプルに、そして安全に保つためにも、新聞はもちろん、異物になりそうなものは整理整頓しましょう。
おしゃれなマガジンラックに新聞を立てて収納するだけでも、かなり効果的な対策になりますよ。
愛犬が何かを飲み込んだかもしれない!そんなときはパニックになる気持ちを抑えて、冷静に対応することが必要です。
犬の誤飲は放置すると命に関わることもありますが、適切な初動でリスクを最小限に抑えられます。
ここでは、誤飲の可能性があるときの行動についてくわしく解説します。
愛犬が「いつもと違う」って感じたら
誤ふだん元気いっぱいの愛犬が急に大人しくなったり、食欲がなくなったりしていませんか?こうした変化は、誤飲のサインかもしれません。
他にも、よだれが異常に増えていたり、お腹を触るのを嫌がる場合も注意が必要です。
「ただの気まぐれかな?」と軽視せず、異常の可能性を考えることが大切です。
まずは焦らず深呼吸
誤愛犬の異常に気づいたとき、飼い主が冷静でいることが何よりも重要です。
パニックになってしまうと適切な判断が難しくなり、場合によっては犬に余計なストレスを与えてしまいます。
一度深呼吸をして気持ちを落ち着け、次に取るべき行動をしっかり考えましょう。
どんなものを飲み込んだか確認しよう
誤まず確認すべきは、愛犬がどんな異物を飲み込んだのかです。
身近にあったボタン電池や乾燥剤、食品の包装材など、誤飲しやすいものが見当たらないかを探してください。
危険性のある異物の場合は、早急な対応が求められるので、迅速に動物病院に連絡しましょう。
病院に行くべき?それとも様子を見る?
誤飲み込んだ異物によっては、必ずしも病院に行く必要がないケースもあります。
しかし、玉ねぎやチョコレートのような毒性が強いもの、鋭利な物などを誤飲した場合は、速やかに動物病院に相談してください。
様子を見る場合も、異常が見られたら早めに受診するのが安心です。
※くわしくは「犬が何かを誤飲したかも?慌てず行動しよう!」
うんちと一緒に出てくるか要観察!
少量であれば、新聞紙はそのまま便と一緒に排出されることがあります。
その場合、トイレ中の愛犬の様子をしっかり観察して、便の中に紙が混じっているかをチェックしてみましょう。
ただし、便秘気味だったり、排便時に苦しそうな素振りがある場合は注意が必要です。
異物が腸に詰まっている可能性もあるため、獣医師の診察をおすすめします。
水分・食事・トイレ…いつも通りか確認を
誤飲したあとに体調が急変するケースもあるため、食欲・排便・元気の3ポイントをチェックしましょう。
「水を飲まない」「ごはんを残す」「ソファでぐったり」なんて姿が見えたら、すぐに行動を。
逆に、いつも通りに走り回って「おかわりまだ?」とばかりに食べ物を催促してくるようなら、ひとまず安心かもしれません。
ですが、様子見する場合でも、数日は注意深く見守ることが必要です。
異食症ってなに?どんな治療があるの?
紙だけじゃなく他の物も食べちゃう?
新聞紙に限らず、ティッシュ、ビニール、石ころまで…「え、そんなものまで!?」と思うものを食べちゃう場合、それはもう“異食症”の可能性大です。
この行動は、人間でいうところの「ストレスで食べ過ぎる」みたいな感じかもしれません。
犬も不安や退屈を感じていると、口に入れて落ち着こうとすることがあります。
写真に映る可愛い顔からは想像できませんが、内面に葛藤を抱えている犬もいるのです。
拾い食いや誤飲が日常化しているなら、ただのクセではなく、行動異常として考えましょう。
ごはんの中身、見直しポイントあり!
異食症の原因として意外と見落とされがちなのが、栄養不足です。
栄養バランスの崩れた食事や、過度な制限食は、犬にとって「足りないから拾い食いするしかない」という状態を生み出してしまうことも。
特に鉄分やミネラルが不足していると、異物への興味が強くなるケースがあるそうです。
療法食を与えている場合や、手作り食のときは、成分のチェックを獣医師と一緒にするのがベストです。
ストレス発散、ちゃんとできてる?
運動不足、留守番の多さ、散歩のマンネリ…。
ストレスは異食のきっかけになることが多く、特に変化に敏感な犬にとっては「新聞紙でもかじってやる!」という行動に繋がってしまいます。
毎日のお散歩ルートを変えてみたり、ドッグランに連れて行ったり、新しい遊びを導入したりすることで、愛犬の“きもち”もスッキリするでしょう。
どうにもならなきゃプロの力を!
「全部試したけど、うちの子やっぱり食べちゃう…」という場合は、行動カウンセラーやしつけインストラクターに相談するという手もあります。
また、動物病院には行動療法に詳しい獣医師もいるので、「病院=注射だけじゃない」ことも覚えておきたいですね。
必要であれば、精神安定剤などを処方されるケースもありますが、それはあくまで最終手段です。
プロのサポートを受けつつ、飼い主も学びながら寄り添っていく姿勢が大切です。
飼い主の「クセ」が犬にうつる説
「ダメ!」って大騒ぎ、逆に嬉しい?
犬が何かをくわえた瞬間、「ダメダメダメーッ!」と叫んでしまったこと、ありますよね?
でも実はそれ、犬にとっては「わーい、かまってもらえた♪」というごほうびになっているかもしれません。
つまり、飼い主の派手なリアクションが“かじり行動”を強化してしまっているパターン。
反応すればするほどエスカレートするという、ちょっと切ない悪循環です。
いい子になったらほめまくろう!
逆に、新聞紙を無視したときや、おもちゃに興味を持ってくれた瞬間に、めいっぱいほめる。
これこそ、しつけの黄金ルール「望ましい行動には報酬を!」の実践です。
「やればできるじゃん!」「さすがうちの子!」くらいオーバーにほめるくらいでちょうどいいでしょう。
テンション高めのほめ言葉と、大好きなごほうびでモチベアップまちがいなしです。
家族の対応、バラバラだと効果半減!
「お父さんは叱るけど、お姉ちゃんは笑って写真を撮る」では、犬は混乱してしまいます。
しつけの基本は、家族みんなが“同じ対応”をすることです。
どんなタイミングで叱るか、何をセーフ・アウトとするか、ルールを統一しておくと、愛犬の行動もブレなくなりますよ。
家庭内で“対応マニュアル”を作るのもひとつの方法です。
日々の習慣がすべての土台!
犬の行動は、日々の習慣の積み重ねから生まれます。
新聞紙を食べるクセも、ある日突然というより、なんとなくの積み重ねから始まることがほとんど。
朝の散歩の時間、お留守番のときの過ごし方、飼い主の声かけ…小さなことの積み重ねが、犬の行動の型を作っているのです。
だからこそ、毎日の生活を見直すことが、最大の対策になるのかもしれませんね。
犬の気持ちをもっと知ろう!
本能的に「口に入れたい」ってこともある
犬には「とりあえず、かじってみる」という本能があります。
特に、嗅覚だけでなく“口”でも世界を確かめたいと思っている子にとって、紙という素材は最適な探索アイテムです。
新聞紙は音も出るし、破れるし、なんか楽しい。
だから、まるで食べ物のように扱ってしまうのです。
これは人間の赤ちゃんが何でもなめてみるのと似ていますね。
つまり、「かじる=悪」ではなく、「そういう性質がある」と理解してあげることが大切なのではないでしょうか。
年齢・犬種で行動パターンちがうぞ
年齢や犬種によって、新聞紙を食べる傾向にも差があります。
たとえば、レトリバー系は“くわえる”のが得意で好きな子が多いですし、トイプードルなどの小型犬は遊び好きで噛むことにハマりがち。
さらに、シニア犬になると認知症の初期症状として異物を食べる行動が見られることもあります。
愛犬の行動を「なぜだろう?」と考えることで、その子に合った対応が見えてくるかもしれません。
日記みたいに「気づき」を書いてみよう!
愛犬の新聞紙誤飲事件、笑って終わる日もあれば、ヒヤリとする日もある。
そんな毎日を記録することで、「いつ・どこで・なぜ」食べようとしたのか、共通点が見えてくることがあります。
「ごはん前」「構ってほしいとき」「散歩が短かった日」など、パターンがあれば対策もしやすくなります。
写真や動画で記録しておけば、獣医師への相談時にも役立ちますし、将来的には他の飼い主さんへの“回答集”になるかもしれませんよ。
しつけ教室やトレーナーに聞くのもアリ!
もし「うちの子、なにしても直らない…」と感じたら、一人で悩まずプロに相談してみましょう。
しつけ教室やペットトレーナー、動物行動学の専門家は、愛犬の行動パターンを見抜いて、ぴったりな方法を提案してくれます。
最近ではオンライン相談やYouTubeでのトレーニング動画も充実していますので、登録してみるのもひとつの手ですね。
どんなに人気の先生でも、愛犬の個性に合ったアドバイスをもらえるはずです。
まとめ
犬が新聞紙を食べる理由と、その向き合い方
犬が新聞紙を食べてしまうのは、ただのいたずらではなく、ストレス・退屈・本能・しつけのバランス・飼い主の対応…いろんな理由が絡み合った“行動”です。
だからこそ「やめさせなきゃ!」と怒るよりも、「なぜそうするのか?」をいっしょに考えてみることが、いちばんの“対策”になります。
新聞紙は、ただの情報源ではなく、愛犬の行動心理を映す鏡だったのかもしれませんね。
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