1.子犬の留守番は不安が多い 安全に留守番できる訓練が大切
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犬は大昔から群れで生活してきています。なので、1匹でいることは得意ではありません。とくに小型犬は一人っきりのストレスに弱いようで、飼い主の姿が見えないと大きな不安を感じてしまいます。
とはいえ、夫婦共働きが当たり前になっている昨今では、子犬にもしっかり留守番をしてもらわないといけませんね。
留守番のさみしさやストレスで愛犬が体調を崩してしまわないように、きちんとしつけ、安全に留守番できるようにしましょう。
突発的に用事が入り、練習もせずにいきなり長時間の留守番させると、子犬は飼い主がいないという状況に不安になり、上手な留守番ができません。
それだけでなく、留守番にネガティブな印象を持ってしまうかもしれません。そうならないために少しずつ留守番の練習をしておきたいですね。
2. 犬の留守番時間の限界は?
犬は猫と違って自分のご飯の量を調整できませんよね。
あげたらあげた分全部食べてしまいます。
ということは、飼い主がいるところでご飯を食べさせないといけません。
1日2食の場合は、12時間が留守番の上限となりますね。
どんなに元気な犬であっても、留守番は12時間程度が限界だといわれています。
また、トイレが外でしかできない犬の場合はさらに短い時間しか無理と考えておいたほうが良いですね。
3. 共働きの増加で増える犬の留守番
最近は夫婦二人で共働きが普通の生活になりました。
そんな生活の中でも「子犬を迎えたい」という方が多いようです。
子犬がいれば生活に潤いが、と思う気持ちと共働きで家にいないのに、子犬を飼えるのかしらという不安がないまぜになってしまいますね。
基本は共働きでも子犬は迎えられる! として、どんな工夫をしているか調べてみると、
留守番が得意な犬種を選ぶ
犬によって運動量が必要かどうか、留守番が得意かどうかがあると思うので、長時間の留守番にもあまりストレレスを感じない犬種を選ぶ。
たしかに犬種ごとの必要運動量がありますね。詳しくは以下で。
具体的には・・・
チワワ
まず筆頭に上がってくるのは超小型犬の「チワワ」ではないでしょうか。
チワワはその大きさから室内を歩き回れば十分運動していることになると言われます。
子犬であれば1日1回、15分 距離にして1キロくらいの散歩ができれば十分です。
→(チワワについて詳しくは)チワワってどんな犬? 特徴を調べてみた
ポメラニアン
ポメラニアンはもともとはそりを引くための犬だったと言われていますが、その後貴族のための愛玩犬として改良されました。なので猟犬のように長い散歩を必要としません。1日2回、それぞれ15分程度でOK
→(ポメラニアンについて詳しくは)ポメラニアンってどんな犬? 特徴を調べてみた
ヨークシャテリア
もともとはネズミをとるために労働者階級に飼われていましたが、徐々に貴族の愛玩犬に。活動量は求められなかったので、散歩は少なくてOKの犬種です。
1日2回、5〜10分で気分転換ができれば良いと言われているようですね。
→(ヨークシャーテリアについて詳しくは)ヨークシャーテリアってどんな犬? 特徴を調べてみた
シー・ズー
貴族や僧侶の犬だったシー・ズーはそれほど運動量を必要としません。
ただし、体がガッチリしているため太りやすい傾向はあるみたいです。
なので、1日1~2回程度 20分づつの散歩をしてあげたいところです。
→(シー・ズーについて詳しくは)シー・ズーってどんな犬? 特徴を調べてみた
マルチーズ
マルチーズ は古くからの貴族の愛玩犬なので長時間の散歩は必要なく、1日1回20分程度で気分転換ができるようであれば大丈夫です。
→(マルチーズについて詳しくは)マルチーズってどんな犬? 特徴を調べてみた
「散歩の時間がないかも」という不安についてのお勧めは以上の5つの犬種ですね。
しつけのしやすい犬種を選ぶ
留守番中無駄吠えをされては飼うのが難しくなる場合もあります。対策としては、しつけに時間がかからない賢い犬種を選ぶと良いですね。
それ以外の選択肢として「散歩の時間は取れるけど、いい子で留守番してほしい」なら、コマンドが入りやすい頭の良い犬種などはいかがでしょう?
カウントダウンで5つ挙げると・・
5位 ドーベルマン
4位 ゴールデン・レトリバー
3位 ジャーマン・シェパード・ドッグ
2位 プードル
1位 ボーダー・コリー
となります。
うーん、やっぱり猟犬になっちゃいますね。運動量は必要ですが、留守番のコマンドは早いうちに会得してくれそうです。
ドーベルマンが留守番していたら、相当インパクトありますよね。
※詳しくは→子犬の飼い方 共働きに10の秘訣!留守番が苦じゃない犬種、吠えない犬種
夫婦どちらかが長期休暇の時に迎える
子犬の時期はナイーブなので急に体調を崩すことも考えられます。
夏休みなどの長期休暇の初日に迎えにいって、できるだけ長く一緒に過ごしてあげましょう。
生後6ヶ月以上経過した子犬を迎える
生後6ヶ月以上の子犬ならある程度社会性を身につけています。それ以前の段階の子犬を迎えても、留守番が多い環境では臆病な性格になってしまったり、問題行動を引き起こしたりする原因となってしまうこともあります。
などなどのコツがネット上で言われています。
そもそも子犬はいつから留守番できるのでしょうか?
4. 子犬はいつから留守番できるのか?
子犬が留守番できるようになるのは生後3ヶ月くらいです。
この時期からトレーニングを始めていきましょう。
また、子犬のときにかわいがるあまりに、いつも飼い主とべったりくっついていると子犬は分離不安の心理に陥ります。
飼い主と離れると不安で不安で仕方なくなってしまうのです。
具体的には過剰に吠えたり、物を壊したり、トイレ以外の場所で粗相したりなどの行為が挙げられます。
こうなってしまうと留守番は難しくなります。
子犬のうちから少しずつ一匹で過ごす時間を増やすようにしていきましょう。
5. 10時間の留守番ができるのは?
では子犬は何時間くらい留守番できるのでしょうか? それは月齢と大きく関係しているようですね。
6ヶ月未満
子犬は3ヶ月から留守番できるといいましたが、過度な期待は禁物です。
6ヶ月未満の子犬については、留守番できてもせいぜい1時間未満と考えた方が良いからです。
6ヶ月未満の子犬の留守番はしっかり練習を重ねてから、ケージのなかで1時間以内にしてください。ケージに入れないと寂しさから部屋を破壊する危険があります。
6ヶ月以上
それまで短い留守番を成功させていれば、子犬の方も「飼い主は必ず戻ってくる」と理解しています。
そのベースがあるなら、6ヶ月以上の犬は6時間くらいの留守番ができるはずです。ケージの中だけではきついので、一部屋を自由にさせるくらいは必要でしょう。ただし、6時間の留守番をさせるには、散歩を終わらせストレスを発散させたり、出かける前に犬の様子に変わったところがないかを確認しておくことが必要です。
成犬
最大では12時間くらいと言われています。
犬のお気に入りの場所を開放してあげて、ソファーなどに上がって寝て待っているイメージですね。
もちろんどんな犬種だろうと、どんな年齢だろうと犬は留守番で大なり小なり不安を感じています。
できるだけ早く用事を済ませ、愛犬の元に戻ってあげてくださいね。
6. 子犬が留守番するときの準備
室内を安全に
留守番の前に部屋を片付けましょう。
子犬は何にでも興味を持ちます。
飼い主がいない状況では、とくに不安からいたずらをしてしまう子も多いようです。壊されるくらいならまだマシで、危険なものを飲み込んだら獣医に連れていかなければならなかったり、手術が必要になったりする場合があります。
観葉植物やコンセントプラグなども危険なので、外すなりして対策してください。
また、机の上に置いておいても安心できません。椅子にのって机に上がるなど、知恵を働かせます。完全に届かない、登れないところに置くか、蓋のあるものの中に隠してください。
室内の温度と湿度
部屋の温度や湿度の調整を忘れずに。
子犬が快適に過ごせるのは室温は22~25度、湿度は50%です。
エアコンをケチらずに子犬が快適に過ごせる環境を作ってあげてください。
とくに夏場は、熱中症にならないように、水は絶対に切れないようにしてください。
トイレスペースの確保
生後数か月の子犬は長い時間トイレを我慢することはできないです。6か月以降場合でも最大でも6時間くらいです。
留守番をさせる場合はトイレスペースは絶対に確保しましょう。スペースを用意するだけではなく、出かけるときにはシーツを新しくするなど、子犬が気持ち良くトイレをできるように気をつけましょう。もちろん、トイレトレーニングを完了させておきたいですね。
ケージやクレートの利用も考える
安全性と快適性を秤にかけた場合に、部屋に放すか、クレートなどに入れておくかを選択しましょう。
子犬の状態、留守番の時間で考えると良いと思います。
ひとり遊びをできるようにするおもちゃ
ハーツ (Hartz) デンタル ティーザー 超小型~小型犬用 いちごの香り S
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Kong(コング) 犬用おもちゃ パピーコング ブルー S サイズ
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長時間遊べそうな知育玩具などを与えておくと良いですね。
ただし、丸呑みしてしまいそうなサイズは留守番中は与えないでください。
7.留守番のしつけ ハウス クレートになれさせる 飼い主の不在になれさせる
ハウス クレートになれさせる
子犬のときの留守番は、部屋の中で自由にさせるというわけにはいきません。
そこには子犬にとって危険なものもたくさんあるからです。
飼い主がいないところでアクシデントがあったら致命的です。ハウスやクレートなどの子犬が安全にお留守番できるように限られたスペースで留守番させるほうがいいですね。
狭いスペースでかわいそうと思うかもしれませんが、ハウスやクレートは子犬にとっては安心できる場所です。まずは子犬がクレートやケージに慣れることができるようにトレーニングしてください。
ハウストレーニングのポイントは犬にとってハウスが「閉じ込められる場所」ではなく「お気に入りのプライベートルーム」と感じてもらうことが大切です。
だからいたずらしたり、失敗した子犬への罰としてハウスに閉じ込めることはやってはいけません。
それではハウスは「嫌なことが起こる」場所として認識されてしまいます。
ハウスには良い印象を持ってもらうようにしましょう。
まず、温度、湿度などに気を配り、快適な環境にします。
夏の暑さ対策も考慮しなくてはいけませんね。
ハウスになれたらいよいよ留守番の練習。
まずは子犬が疲れるまで十分に遊ばせてやりましょう。
疲れ切ったところでハウスに誘導します。
その時にコングなど子犬の口の中にすっぽり入らない、かじっても問題ないおもちゃを入れます。
おもちゃやその破片など、異物の誤飲は子犬の命にかかわるおそれがありますから気をつけてください。
このとき与えるおもちゃは、「留守番の時だけの特別なおもちゃ」という意味をもたせるのも良いでしょう。
ハウスに入ってから騒いでも相手にしてはいけません。
叱ることもダメです。
子犬は叱られたことを「関心を引いた」と解釈して、何かしてもらいたいときに吠える犬になってしまうかもしれません。
飼い主の不在になれさせる
そして部屋を出ます。これは「外出のふり」です。子犬は飼い主いなくなった不安を感じ吠えたりするかもしれませんが、無視してやはり無言で行います。
はじめは10秒くらいにしておきます。
そして出て行く時とおなじく声をかけずに戻ります。吠えたら戻ってくると子犬に思わせないために、吠えている時に部屋に戻ってはいけません。
部屋を出てから戻るまでの時間を、15分、20分と少しずつ長くしていきます。
1時間くらい我慢させると良いでしょう。これを繰り返すことで、子犬は飼い主が必ず帰ってくることを理解し、静かに留守番するようになります。
ハウストレーニングについて詳しくは以下
長時間の留守番はいきなりは無理
いきなり長時間のお留守番をさせることは無理です。
短時間のお留守番トレーニングがうまくいっていっても、いきなり長時間の留守番は不安になりますよ。
なれないうちにどうしても長時間の留守番が必要な場合は、いっそペットシッター頼んだほうが良いですね。
やがて長時間の留守番もできるようになります。あせらずじっくりトレーニングしてくださいね。
8. トイレトレーニング
子犬の時期はおしっこやウンチの回数が多いんですよ。ウンチが5~6回、オシッコがその3倍とも言われています。
だからおしっこやウンチの回数が多いこの時期がトイレトレーニングのビッグチャンスでもあります。
留守番には必ず必要ですから、このタイミングを逃さないようにしましょう。
トイレトレーニングのタイミングは
子犬がおしっこやウンチをするタイミングは「眠りから覚めたとき」「食事の前後」「遊んだあと」などです。
これらのタイミングでトイレに連れていき、クセをつけるといいですね。
留守番中の子犬をうんちまみれにしない
ケージの中に新聞紙を細かく切って敷いておきましょう。
完全に防げるわけではないですが子犬や部屋がうんちまみれになることをある程度防ぐことができますよ。
成功したら褒める 失敗しても怒らない
そして成功したら褒めてあげましょう。ここは大げさに褒めてあげることがコツです。
失敗しても怒ってはだめです。
だってルール通りにトイレをさせたいのは人間の都合ですからね。
子犬は怒られると萎縮してトレーニングがうまく行きません。グッとこらえてください。
水をよく飲んだ後などは先手を打ってトイレにつれていくなどして、失敗を減らすこと、失敗させないことを心がけましょう。
コマンドは統一
これはどのコマンドでも言えますが、一つの命令は、同じ文言にしましょう。
時々、親は「ワンツー」と言っているのに、子供は「しーしー」と言うなど、家族で統一されてない場合を見かけます。
子犬が混乱してしまい、コマンドが入りません。
家族の間で統一した文言でしつけましょう。
さらに詳しくは以下のページで。
9. 出かけるときはいつもと同じ調子で
10. モニターする
どうしても心配ならWEBカメラを使って留守番中の子犬を見守るという事もできます。
外出先からスマートフォンでチェックできれば安心ですね。
※詳細は画像をクリック!
11. 犬の保育園
しつけに自信がない、時間がないなどの場合は代行のサービスを使うのも良いのではないでしょうか。
「犬の保育園(幼稚園)」はしつけ教室の一つで、人間の保育園のように、朝、保育園に預け、日中、ドッグトレーナーや犬仲間と過ごし、夕方にお迎えに行くもの。
日中は先生がしつけを行ってくれるため、しつけの不安も解消できます。
毎日通わなくてもよい形態もあるようなので調べてみると良いですね。
12. ペットシッター
保育園に行きたがらない犬の場合は「ペットシッター」がおすすめです。「ペットシッター」は飼い主の代わりにあなたの家で犬の世話をしてくれるサービス。犬がなつくシッターを確保できれば心強いのではないでしょうか。
13. まとめ
このように、子犬はしつけ次第で上手に留守番できるようになります。
人間とともに生活していく以上、留守番はどうしても必要になります。
子犬のうちからしっかりしつけましょう。
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