目次
1. 「待て」を生後3ヶ月から教えよう
Modified on: Oct 30, 2019
犬は遊び好きです。
ですが、だからといってなんでも許していると成長した時に大変なことになってしまいます。 大型犬ではなおさらですね。
何か行動を起こす時にはまず一度落ち着かせることが大切ですよ。
そのときに「待て」のコマンドを使い適切な間をとれるようにすると、子犬も集中力を発揮できるようになります。
だいたい生後2、3ヶ月であれば、しつけとしての「待て」を覚えていけるようですね。
2. しつけの第一歩は犬に名前を覚えさせること
犬のしつけを開始する際は、犬に自分の名前を認識させることから始めましょう。
子犬に名前を覚えさせるには、普段の生活から名前を呼びながら褒めてあげたり、名前を呼びながらカラダを撫でてあげるなどをしてあげましょう。
子犬は名前を呼ばれると嬉しそうに駆け寄って来てくれるようになります。
フードを使って名前を呼ばれると嬉しいことが起きることを刷り込みます。
① 犬の名前を一度だけ呼びます
② ご褒美のフードを与えます
単純ですが、この繰り返しです。室内で行うほうが子犬が集中できるの思うので、まずは室内で行います。
その場合でも、あまり広すぎたり、子犬の集中力を散らすおもちゃなどは妨げになります。適度な広さ、おもちゃの整理を行いましょう。子犬が集中していないのに名前を連呼するのもNG。それを続けると、名前を呼ばれても反応しないという行動が強化されてしまいますよ。
名前を呼ばれてご褒美を探すようになってきたら、次の段階に進みましょう。次は名前を「アイコンタクト」につなげます。
① 子犬と正面で向かい合います
② 犬の名前を一度だけ呼びます
③ アイコンタクトを2~3秒待ちましょう
④ アイコンタクトできなければ、ご褒美を持った手を自分の目先に持っていき、誘導します
⑤ アイコンタクトをしたらご褒美をあげます
待つ時間は2~3秒くらいまで。待ってみてアイコンタクトができなければすぐに誘導してください。
正面で向かい合ってできるようになったら、少しずらして横の位置からも挑戦してマスターさせましょう。
名前を覚えさせるコツはイントネーションです。
犬はイントネーションで雰囲気を察するので、名前を嬉しいことにつなげようとするなら、少し高い音で呼んであげると効果的だそうです。
そうですよね。嬉しいことをぼそぼそ言われても伝わりませんよね。
また、「ちゃんづけ」は、名前を覚えたあとは構わないと思いますが、その前に「ちゃんづけ」してしまうと、本当の名前とちゃんがついた名前で混乱するかもしれませんから、控えたほうが良いそうです。
※詳しくは→子犬に名前を覚えさせるしつけは「飼い主から呼ばれたら嬉しいことが起こる」が鉄則!
3. 「待て」は愛犬の身を守るために重要なコマンド
コマンドの中でも「待て」はとても重要なんですよ。
大切なワンコを守るためには、ワンコの衝動的な行動を制限しなければなりませんよね。
たとえば、他の犬と出くわして興奮して飛びついたり(その結果トラブルになったり)、クルマ通りの激しい道で飛び出してしまうなど、命に関わる瞬間があります。
そのときに「待て」が身に入っていればリスクを軽減できますよね。
また、「待て」は我慢が大切なしつけの準備としてとても重要です。
食事のしつけや、留守番で長時間一人でいなければいけない練習など、我慢が要求されるしつけについて、事前に「待て」が入っていればスムースに身につけることができます。
このように「待て」はとても重要なコマンドなのですが、ワンコが「待て」をしてくれなくて困っている飼い主さんも多いようですね。
4. 「待て」のしつけは、まず飼い主との主従関係を確立する
犬が「待て」をしないときにまず見直したいのはあなたとワンコの主従関係。
ご存知でしょうが、犬は上下関係を重視する動物ですね。
自分よりも「下」と思っている人間の言うことはまったく聞こうとしません。 あなたのコマンドが効かないということは、「こいつは俺より格下」と思われている可能性があるそうです。
今までの犬との関係を思い出してみてください。
などの項目に思い当たることがあれば、あなたの犬はあなたを格下に見ているのかもしれません。
このような状態では、コマンドが入らないだけではなく、「アルファシンドローム」の状態で、犬と飼い主の間にさまざまな問題が起きる可能性があります。
ワンコと毅然と接することを日々心がけてください。
5. 「おすわり」「フセ」のコマンドが必須
「待て」のしつけは「おすわり」の体勢からスタートします。また、長い時間「待て」させるには「フセ」のコマンドが入っている必要がありますね。
犬がまだ覚えていない場合はお座りのしつけを参考にしながらマスターさせてください。
おすわりを教える
「おすわり」とコマンドをかけるとチョコンとおしりを落として座る。
子犬のおすわりってなんだか可愛いですよねー。
でも、可愛いからおすわりをさせるわけではないんです。
おすわりは「犬の突発的な行動を抑え、トラブルを回避して安全に生活する」ために必要なしつけなんですね。
まず「おすわり」には犬の突発的な動きを制限する役割があります。
後ろ足が折り畳まれているためブレーキとなり、急な行動が取れない状態だからです。
散歩中に他の犬に突進して行ったり、飼い主の制止を振り切って走り出してしまうことを防ぐことができます。
さらに「おすわり」には犬の問題行動を予防する役割もあります。
子犬が興奮して飛びついたり、手を噛んできたりしたときに「おすわり」というコマンドで冷静にさせることができます。
このように「おすわり」は犬自身の安全や問題行動を防ぐ役割があるのです。
しっかりしつけていきましょう。
詳しくは→子犬に「おすわり」を教える
フセを教える
「フセ」というしつけは犬がおなかを床や地面につけた状態にさせることです。
犬が伏せた状態になると、筋肉の収縮が一気になくなり、犬には体を休めてゆったりした気持ちにさせます。
ですから長時間「待て」をさせるときに「フセ」を覚えていれば身体的に楽になります。
もちろん「おすわり」でも動き回る犬をお尻を地面に付けさせて、その場にいさせることができます。
でも「おすわり」ではお尻を地面に付けているだけ。
「フセ」ではお尻だけでなくお腹も地面につけるので、より落ち着いた姿勢をとらせることができるんですね。
また「フセ」の姿勢は犬が動き出すまでに時間がかかります。
それだけに犬の突発的な動きをより制限できるという飼い主側のメリットもあります。
安全面だけではなく、カフェで犬と過ごすときに「フセ」が身についていれば飼い主は犬の動きにいたずらに煩わされずゆったり過ごすことができるようになります。案外これが最も実用度が高いかもしれないですね。
詳しくは→子犬に「フセ」を教える
6. 「待て」のしつけは6つのステップで
では、ワンコに「待て」を6ステップで教えていきましょう
①犬にリードをつけ、飼い主がリードを左手に握った状態で、犬と向かい合ってください。
②「おすわり」をさせます。「おすわり」ができたら言葉だけで褒めてください。
③右手で「待て」のジェスチャーをし、同時に「待て」とコマンドをかけます。
④できたら、座ったままの犬にフードを一粒与え、褒めてください。
⑤何度か「待て」の練習→ご褒美を繰り返します。
⑥最後は犬とアイコンタクトを取り、「OK」の開放のコマンドを与えて終了します。
「待て」のコマンドは「OK」などの解除のコマンドまで動かないことが大切です。
犬が途中で立ち上がってしまったら、右手のジェスチャーで戻し、立ち上がる前の状況から再び始めてくださーい。
このルールを飼い主もよく理解して、ご褒美をあげても、解除のコマンド無しでしつけを終了したりしないでください。
必ず解除のコマンドをかけるようにしましょう。
これができたら、「待て」のコマンドをかけた後、徐々に距離を取り、1-2メートル程度まで飼い主が離れても「待て」が継続できるようにしていきましょう。
コマンドの口調ですが、「待て」と号令をかけるときは、少し低い声で行ってみましょう。
顔も厳しい表情で(笑)。
優しい口調や優しい顔で、「待て」と号令をかけても犬に伝わりません。
また、大声を出したり、体罰をしたりでは、犬は落ち着いてその場にいることさえできなくなります。
はじめはできないことが当たり前なのですから、厳しくもゆったりとした態度で子犬に接してください。
それから、犬の集中力は長くないので、一回のトレーニングは2~3分が適切です。
一日の中で何度かこれを繰り返してください。
7. 部屋の中で その後どこでも、また長くできるように
トレーニングは様々に環境を変えてやってみましょう。そのほうが、どんな状況であっても「待て」のコマンドが実行できるようになり、犬もコマンドの意味を理解しやすくなります。
いろいろなものに惑わされないように、まずは自宅の部屋の中で行いましょう。
コマンドが身についてきたら、散歩の途中など、実際に「待て」が必要になる場面で何度も繰り返していくんですね。
また、少しづつ「待て」ができる時間を延ばしていきます。
はじめは2秒間できたらご褒美をあげてください。それが定着したら1秒づつご褒美までの時間を長くしていき、10日くらいかけて10秒我慢できるようにしていきましょう。
8. しつけのためのお助けグッズ
トリーツ
※出典 アマゾン
しつけを行うときに必要になるのがご褒美です。
このプチトリーツは説明書に「小型犬の小さなお口に対応した小粒サイズ。子犬にも安心して与えられます」とある通り、子犬の訓練用に良いみたいですね。
ユーザーボイスでも「ワンコの食いつきが良い」「一口サイズでちょっとしたご褒美や躾等の際に重宝」と良い口コミが多いですね。
犬用 訓練バッグ
※出典 アマゾン
犬のトレーニング用のバッグ。トレーニングのアイテムを入れられるように、大きなポケットと、うんちの収納袋もついています。
高品質なナイロン材質を採用し、丈夫で耐久性が高く、耐水性や耐摩耗性も備えているそうです。
「サイズもちょうど良く頑張りすぎ感が出ないので散歩に恥ずかしくなく着けていけます」
「中の色が明るいので夜、残ったフードを出す時にわかりやすくていいです」
と高評価ですね!
クリッカー
※出典 アマゾン
「PetSafeのクリッカーはボタンが出っ張っているので押しやすく、タイミングを逃さずクリック音でほめてあげることができます」と説明にあります。ユーザーボイスでは「左手中指にハメれるゴムがついているので、落とすことも無く またハッキリした音で 私は褒める瞬間をクリッカーで教えているので使いやすい」とありますね。
9. まとめ
「待て」の意味をしっかりと理解すれば、「フセ」から「待て」をすることもでき、より長時間制御できるようになります。
このトレーニングを毎日の日課にしていくことで、子犬は自制心を学んでいけるようですよ。
根気よくしつけていってくださいね。