パピヨンは本当に人気がないのか
パピヨンは、人気がないというより、トイプードルやチワワほど多く流通していない犬種と考えるほうが自然です。
街やペットショップで見かける回数が少ないと、犬を迎える人の候補にも入りにくくなります。
見かけないことと、飼った人から評価されていないことは分けて考える必要があります。

登録数はピーク時より減っている
ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種別犬籍登録頭数では、パピヨンは2013年に6,018頭、2014年に5,291頭、2022年に4,012頭、2024年に3,635頭、2025年には3,419頭となりました。
2025年の登録順位は18位で、前年から216頭、約5.9%減っています。
ただし、登録頭数は新たに血統登録された犬の数であり、国内で暮らす犬の総数や飼い主の満足度を直接示す数字ではありません。
参考:JKC公式・犬種別犬籍登録頭数(2025年の順位・頭数を確認できます)。
チワワやプードルとの登録数の差はどれくらい?
2025年のJKC登録数では、プードル全体が69,342頭、チワワが46,221頭、パピヨンが3,419頭でした。
プードルにはトイ以外のサイズも含まれるため、表では「プードル全体」として比べています。
登録数の違いは出会う機会の差を考える手がかりになりますが、犬種の優劣を表すものではありません。
| 犬種(2025年) | 登録頭数 | 順位 |
|---|---|---|
| プードル(全サイズ) | 69,342頭 | 1位 |
| チワワ | 46,221頭 | 2位 |
| パピヨン | 3,419頭 | 18位 |
登録数の減少だけで飼いにくいとはいえない
登録数には犬種の流行、繁殖頭数、流通、情報に触れる機会など、さまざまな要素が影響します。
そのため、数字が減った理由を性格やしつけの難しさだけに結びつけることはできません。
トイプードルやチワワとの頭数差が大きいため、相対的に人気がないように見える面もあります。
ペットショップで見ないことが知名度の差につながる
扱う店舗やブリーダーが少なければ、犬を探している人が偶然出会う機会も減ります。
出会う機会が少ないため選択肢に入りにくく、さらに流通が増えにくくなるという循環も考えられます。
毛色や模様には大きな個体差がありますが、それだけを流通頭数が少ない主因と断定するのは難しいでしょう。
パピヨンが人気ないといわれる主な理由
パピヨンには、見た目から想像されやすい暮らしと実際の性質にギャップがあります。
そのギャップが「飼いにくい」「人気がない」といわれる理由になっているようです。
ただし、犬種の傾向だけで性格は決まらず、個体差や育った環境、飼い主との関わり方も影響します。

小型で優雅に見えるが実際は活発
長い飾り毛と華奢な体から、静かに抱かれて過ごす犬を想像する人もいるでしょう。
しかし、パピヨンは走ることや遊ぶことが好きで、小さな体に高い運動能力を備えています。
小型犬だから散歩や遊びが少なくてよいと思って迎えると、エネルギーの強さに驚くかもしれません。
賢いため困った習慣も覚えやすい
パピヨンは物覚えがよく、トレーニングや知育遊びを楽しめる犬です。
一方で、吠えたら抱っこしてもらえた、飛びついたら遊びが始まった、噛んだら追いかけてもらえたという経験も素早く学びます。
強く叱って上下関係を示すことより、家族全員が同じルールで接することが大切です。
吠えや噛みつきといった行動については「パピヨンは性格が悪い?気性が荒い・噛む・吠える理由と飼いやすさを解説」も参考にしてください。
警戒心が吠えにつながることがある
人懐っこいパピヨンでも、インターホン、廊下の足音、来客などに敏感に反応することがあります。
吠えやすさには個体差がありますが、集合住宅では音への慣らし方を早めに考えておきたいところです。
吠え始めてから大声で止め続けるより、刺激との距離を取り、静かになった瞬間を褒める練習が役立ちます。
長い飾り毛が大変そうに見える
耳や胸、尻尾の飾り毛が美しいぶん、手入れに時間がかかりそうという印象があります。
被毛が伸び続ける犬種ではないため、全身の定期カットを必須としない場合がありますが、耳の後ろ、脇、尻尾は絡みやすい部分です。
抜け毛や毛量には個体差があるので、週に数回は状態を確認しながらブラッシングします。
かわいいのに人気が伸びないのは顔立ちの好みもある?
パピヨンの大きな耳やすっきりした顔立ちは、上品で美しいと感じられる一方、丸い顔やぬいぐるみのような印象を好む人もいます。
犬種を選ぶときには性格や体格だけでなく、外見の好みやその時代の流行も関係します。
ただし、顔立ちの好みが登録頭数の減少を引き起こしたと証明されたわけではありません。
人気が少ないことを、パピヨン自身の魅力の低さと同じ意味にしないことが大切です。
パピヨンとの暮らしで困りやすいことと対策

子犬を迎えた直後は静かでも、環境に慣れると走る、飛びつく、甘噛みするという姿が出てくることがあります。
家族が疲れてケージに入れる時間が増えると、犬への罪悪感まで抱えてしまうかもしれません。
困った行動を犬の性格だけのせいにせず、生活環境と対応を一つずつ整えていきます。
飼い主の体験談にも、迎えた直後は興奮や甘噛みに戸惑い、子犬の世話と日常生活の両立に苦労した例があります。
ただし、一家庭の体験がすべてのパピヨンに当てはまるわけではありません。
| 困りやすい場面 | 起こりやすいこと | 最初にしたい対策 |
|---|---|---|
| インターホンが鳴る | 警戒して吠える | 音に少しずつ慣らし、静かになった瞬間を褒める |
| ケージから出す | 走る、飛びつく | 扉を開ける前に落ち着く練習をする |
| 手で激しく遊ぶ | 甘噛みが強くなる | 噛んでよいおもちゃへ誘導する |
| 運動や刺激が足りない | 吠えやいたずらが増える | 散歩と室内の知育遊びを組み合わせる |
| 家族の対応が違う | 人によって要求行動を変える | 合図、禁止事項、ご褒美の条件を統一する |
| 滑る床や高い家具 | 脚や関節を痛める | マットとペットステップを設置する |
子どもと暮らすなら大人が遊びを見守る
活発な子犬の甘噛みや飛びつきは、幼い子どもにとって怖いことがあります。
反対に、子どもが抱いた犬を落としたり、追いかけて休めなくしたりする危険もあります。
子どもだけに抱っこや世話を任せず、犬が一人で休める場所を用意しましょう。
大型犬とは体格差による事故に注意する
パピヨン自身が大胆で、大きな犬にも積極的に近づく場合があります。
仲がよく見えても、体当たりや踏みつけだけでケガをする可能性があるため、激しい遊びは大人が止めます。
先住犬とは最初から同じ空間に放置せず、それぞれが落ち着ける距離から少しずつ慣らします。
パピヨンを迎えて後悔しやすいのはどんなとき?
「小型犬だから室内でおとなしく過ごすはず」と考えていた場合、散歩や遊び、警戒吠えへの対応に時間がかかり、予想と違ったと感じることがあります。
遊ぶ時間を生活に組み込み、興奮した犬を落ち着かせる練習を家族で続けると、負担を分け合いやすくなります。
留守番の時間や世話をする人の体力まで考えてから迎えることが、後悔を防ぐ第一歩です。
しつけや暮らしのギャップを詳しく知るには「パピヨンが飼いにくいと言われるわけ」も参考にしてください。
音に慣れる練習は焦らず進める
チャイムや来客に吠える犬には、大きな音をいきなり聞かせるのではなく、反応しにくい小さな音や十分な距離から練習します。
落ち着いていられたら褒めたりおやつを与えたりして、刺激と安心できる経験を結びつけます。
強い恐怖や興奮が続く場合は無理に近づけず、獣医師や適切なトレーナーに相談しましょう。
パピヨンとの暮らしが向いている人

パピヨンは、すべての初心者に簡単な犬とも、経験者にしか飼えない犬ともいえません。
犬に教えることや一緒に動くことを楽しめるかによって、飼いやすさの感じ方が変わります。
犬種の人気より、自分の生活と相性が合うかを確認することが大切です。
| 向いている人 | 慎重に考えたい人 |
|---|---|
| 散歩と遊びの時間を毎日取れる | 小型犬なら散歩は少なくてよいと思っている |
| 犬にルールを教えることを楽しめる | 静かに抱かれている犬だけを求めている |
| 家族で対応を統一できる | 人によって叱ることと許すことが変わる |
| 警戒吠えに根気よく対応できる | 犬の吠え声をほとんど許容できない |
| 被毛と足元のケアを続けられる | 長毛の手入れや室内の安全対策が難しい |
一緒に遊び学ぶ時間を楽しめる人に向いている
ボール遊び、知育玩具、トリック、アジリティなど、頭と体を使う活動を一緒に楽しめるのがパピヨンの魅力です。
ただ散歩の距離を増やすだけでなく、においを嗅ぐ時間や考える遊びを取り入れると満足につながります。
小さくても反応がよく、犬とのやり取りを深めたい人には面白い相棒になるでしょう。
チワワやトイプードルと飼い方はどう違う?
犬種ごとに一般的な傾向はありますが、実際の運動量、吠えやすさ、毛の手入れは個体によって異なります。
パピヨンは運動と知育遊びを楽しみやすく、チワワは小柄でも警戒心への配慮が必要なことがあり、トイプードルは定期的なトリミングを計画しやすい犬種です。
どの犬種も散歩やしつけが不要なわけではありません。
生活に使える時間と手入れの負担を比べましょう。
| 犬種 | 暮らしで意識したい点 |
|---|---|
| パピヨン | 活発さに合う遊び、飾り毛のブラッシング |
| チワワ | 小さな体の安全、警戒心への配慮 |
| トイプードル | 遊びと学習、定期的な被毛のカット |
パピヨンの子犬を迎える前に確認したいこと

パピヨンを店頭で見つけにくくても、すぐに出会えた一頭を毛色や小ささだけで決める必要はありません。
元気かどうかだけでなく、興奮したあとに落ち着けるか、初めての音や人へどう反応するかも見ます。
子犬自身だけでなく、親犬と育った環境について説明を受けることも大切です。
外見より性格と健康を確認する
パピヨンは毛色や模様が豊富で、成長に伴って色の見え方が変わることもあります。
左右対称の模様や極端な小ささだけを優先せず、普段の行動、体調、親犬の性格を確認しましょう。
膝、目、歯など、犬種で注意したい健康面を説明してもらえるかも判断材料になります。
短所まで説明する迎え先を選ぶ
信頼できる迎え先は、かわいさだけでなく、活発さ、吠え、手入れ、個体ごとの苦手なことも伝えてくれます。
子犬がどのように人や生活音に慣れてきたか、お迎え後に困ったとき相談できるかも確かめます。
その場で購入を急がせる説明より、家族の生活との相性を一緒に考えてくれる相手を選びたいところです。
ペットショップで見つからないときはどう探す?
近所のペットショップで見つからない場合も、急いで迎える必要はありません。
犬種を扱うブリーダーの情報を比較し、見学の可否、親犬の健康と性格、子犬が育つ環境を確かめましょう。
犬種の譲渡情報を探す方法もありますが、年齢や健康状態、譲渡条件をよく確認してください。
写真や値段だけで即決せず、疑問に丁寧に答えてくれる迎え先を選びましょう。
パピヨンを迎える前のチェックリスト
- 遊んだあとに自分で落ち着けるか
- 人の手や抱っこに強い恐怖を示さないか
- 物音や初対面の人へどう反応するか
- 親犬の性格と健康状態を教えてもらえるか
- 子犬が過ごしている環境を確認できるか
- 極端な小ささだけを売りにしていないか
- お迎え後も相談できるか
パピヨンの特徴と毎日のケア

パピヨンという名前は、飾り毛のある立ち耳が蝶の羽のように見えることに由来します。
祖先はトイ・スパニエルとされ、ヨーロッパの王侯貴族に愛されてきました。
歴史や外見は華やかですが、現在の暮らしで大切なのは、活発さと小さな体の両方に合う環境を用意することです。
大きさと寿命
体高はおよそ28cm以下で、体重には個体差があります。
平均寿命はおおむね13~16歳とされ、長く一緒に暮らせる可能性がある犬種です。
小さな体でも丈夫で活発ですが、膝蓋骨脱臼、骨折、歯のトラブルなどには注意します。
丈夫な犬種でも膝・目・歯の確認は欠かせない
パピヨンが必ず病気になりにくいとはいえません。
小型犬でみられる膝蓋骨脱臼や歯周病に加え、目の病気についても親犬の検査歴や獣医師からの説明を確かめたいところです。
歩き方、目の様子、口のにおいを普段から観察し、気になる変化があれば受診しましょう。
健康状態は個体差が大きく、飼い主の経験談だけで判断しないことが大切です。
毛色と垂れ耳のファレーヌ
毛色は白を地色に、レッド、セーブル、ブラックなどが入るさまざまな組み合わせがあります。
同じ犬種には垂れ耳のファレーヌもおり、日本ではパピヨンと同じ犬種として扱われています。
毛色や耳の形は魅力の一つですが、性格や飼いやすさを決めるものではありません。
被毛は絡みやすい部分を重点的にとかす
耳の後ろ、脇、胸、尻尾は摩擦で毛が絡みやすい部分です。
全身を長時間とかすことより、短時間でも皮膚の状態を見ながら定期的に手入れします。
口臭や歯周病を防ぐための歯磨き、耳、爪、足裏の確認も日常のケアに含まれます。
滑る床と高い段差を見直す
活発なパピヨンは、室内でも勢いよく走ったりソファから飛び降りたりします。
フローリングには滑り止めマットを敷き、ベッドやソファにはペットステップを置きましょう。
運動を止めるのではなく、安全に動ける環境へ変えることがポイントです。
パピヨンが人気ない理由に関するQ&A

パピヨンは本当に人気がない犬種ですか?
登録頭数はピーク時より減っていますが、人気がないと一言で決めることはできません。
トイプードルやチワワより流通頭数が少なく、見かける機会が少ないため、不人気に見える面があります。
ペットショップで見かけないのはなぜですか?
店舗で扱われる頭数や繁殖するブリーダーが比較的少ないことなどが考えられます。
毛色や模様の個体差だけを理由にするのではなく、知名度、需要、流通全体の影響として考えるのが自然です。
初心者には飼いにくいですか?
初心者でも飼えますが、小型でおとなしい抱き犬だと思って迎えると、運動量や興奮の強さに驚くことがあります。
家族でルールをそろえ、毎日の散歩と遊び、早い時期からの社会化を続ける必要があります。
パピヨンはよく吠えますか?
警戒心の強い個体は、来客や物音に反応して吠えることがあります。
犬種だけで決まるものではなく、個体差、生活環境、社会化、吠えたときの家族の対応も影響します。
性格が悪いというのは本当ですか?
好奇心が強く頭の回転が速いため、いたずらや要求行動が目立つことがあります。
それを性格が悪いと決めつけるのではなく、何を学習してその行動をしているのかを考えましょう。
毛の手入れは大変ですか?
全身の定期カットを必須としない場合がありますが、長い飾り毛にはブラッシングが必要です。
特に耳の後ろ、脇、尻尾を確認し、換毛や毛量の個体差に合わせて手入れします。
子どもや大型犬と一緒に暮らせますか?
性格や相性が合えば一緒に暮らせます。
ただし、落下、踏みつけ、体格差のある犬との激しい遊びによるケガを防ぐため、大人の見守りと犬が休める場所が必要です。
飼ってから後悔する人はいますか?
活発さや吠え、毎日の世話を想像していなかった場合、迎えた後に負担を感じる人もいます。
しかし、個体差や家族の生活環境によって感じ方は違います。
迎える前に運動としつけに使える時間を考え、困ったときの相談先も用意しましょう。
パピヨンは丈夫で病気になりにくいですか?
すべての個体が健康で病気にかかりにくいとはいえません。
膝や目、歯などを定期的に確認し、迎える際は親犬の健康状態や検査について説明を受けることが大切です。
パピヨンの性格や飼い方をもっと詳しく知る
パピヨンの人気が目立たない理由を知ったら、実際の飼いやすさや性格も確認してみましょう。
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大型の日本犬については「ハチ公の犬種 秋田犬はどんな犬? 死因や本物の剥製があるって知っていた?」も参考にしてください。
まとめ パピヨンの人気より暮らしとの相性を見よう

パピヨンの2025年JKC登録数は3,419頭で18位です。
以前より減っていますが、それだけで人気がない、飼いにくいとは決められません。
登録頭数が多い犬種との出会う機会の差や、外見の好み、優雅な姿から想像する生活と実際の活発さのギャップが、「人気がない」という印象に関係している可能性があります。
毎日の散歩と遊び、家族で統一したルール、被毛と足元のケアを続けられるなら、パピヨンの賢さは大きな魅力になります。
人気順位や毛色だけで選ばず、目の前の犬の性格と自分たちの生活が合うかを確かめてください。
相性が合えば、小さな体でよく考え、よく遊び、長く寄り添ってくれるパートナーになるでしょう。


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