子犬 3ヶ月 食事2回でOK? 4ヶ月のご飯は? 便に注目!

子犬の食事 犬の育て方 16週間で行う犬のしつけ

1. デリケートな子犬の食事・フード

Last modified on: 12月 15日, 2023 @ 8:00 AM

犬を飼いだして不安になるのが、「どのくらい食事の量を上げたらいいんだろう?」「何回あげたらいいんだろう?」ではないでしょうか。

子犬がうちに来たときはだいたい生後2,3ヶ月くらいですね。

そのときはペットショップなどから言われて、普通3,4食与えてますよねー。

なぜ、このように少しづつ、回数を増やして与えるか、というと、消化する力がまだまだ不十分な子犬には、あまり多くの量を与えられないからなんですね。

子犬は胃が小さく、腸の発達もまだ完成してないらしく、1日全体の量は同じでも回数が少ないと消化できないんです。

成犬になると1日2回になりますが、一回の食事の量は多くなっていきます。消化能力が高まったため、朝、晩にまとまった量を食べられるようになるからなですねー。

とすると、問題は子犬はいつから3食から2食にするか」「どのように3食から2食にするか」ですよね。

2. 犬の餌の量の計算式

まず、基本的な犬の餌の必要量を求める計算式を知っておきましょう。

もちろん、フードの裏に目安は書いてありますが、一頭一頭運動量などの状況が違うために、鵜呑みにしていると太ってしまったりします。

計算の根拠は「体重」「活動量」「フードのカロリー」になります。

それを使って

1日当たりのペットフード給与量(g)=DER(kcal)÷ME(kcal/100g)×100

※DER
1 日当たりのエネルギー要求量のこと。

DER=「RER(安静時エネルギー要求量)」(kcal)×係数

※RER=体重(kg)×30+70
(簡単な計算方法で算出する場合)

※係数
1頭1頭の活動量にあわせて調整する数字。犬の場合、係数は以下になります。

・避妊、去勢していない成犬:1.6
・避妊、去勢済みの成犬:1.4
・太り気味、活動量が少ない犬:1.2

※ME
ペットフード100g あたりの代謝エネルギー(またはカロリー)

となります。この式で子犬の必要量を求めてから調整していきましょう。

※合わせて読みたい「子犬はご飯の時間になっても寝てる? 犬の平均睡眠時間は?

3. 生後2ヶ月〜3ヶ月

子犬

生後3ヵ月ごろまでの子犬は、離乳食時の時期です。


この時期の食事回数は3~5回程度ですね。5回とすると、だいたい3~4時間に1度ということになり、結構大変ですが、がんばってくださいね!

当たり前ですが、子犬にとって食事はとっても大事。

食事の量が少なすぎたり、間隔が開きすぎたりすると、お腹が減りすぎて低血糖になってしまう場合もあるそうです。

人間の場合と同じく、低血糖は実はとても危ない状態。

脳は糖質だけがエネルギーなので、それがなくなると失神したり、死亡したりしてしまうこともあるそうですよ。

といって食事の量が多すぎると吐いたり、下痢したり。

なかなか難しいんですよねー。

子犬のドッグフードは「子犬用」を選ぶ

最近のドッグフードは用途が細分化されていますから、銘柄ごとに「子犬用」が出ています。「小型犬用」ではありません。「子犬用」ですよ。この辺、表記的にもややこしくて間違えそうです。注意してください。

子犬はこれから体を大きく成長させなければならないので、成犬の2倍ものカロリーが必要なんですね。だから子犬用のドッグフードは成犬用に比べて高カロリーなんです。

また、多くの子犬用ドッグフードは、消化吸収がよく少量でも即エネルギーに替えられるような、高たんぱく高カロリーのドッグフードが多いのが特徴なんですね。くれぐれも子犬用、成犬用を間違えないでくださいね。

フードによってカロリーは違う 食事を与えるときに注意

フードの袋に表示された餌の量を参考に1日の必要量を与えるようにしてください。

フードはお湯でふやかします。

まだまだカリカリの状態では咀嚼できませんから、フードを指で押すと簡単に潰れるぐらいの柔らかさになるくらいふやかしてください。

フードをぬるま湯で20分ほどふやかしてください。

熱湯ではなく、45度以下のぬるま湯です。指で硬さを確認しながら子犬に与えましょう。

このときにふやかしたお湯も一緒に与えます。フードの栄養分が溶け出しているので、捨てないでくださいね。

このようにして1日の必要量を3−5回に分けて与えるのですが、もちろん、子犬によって適正量は違いますよね。

その子犬の適正量を知るには、便の硬さを目安にします。

便が柔らかすぎるときには、一度に量を与えすぎているか、1日の量が多すぎて消化が追いついていない可能性がありますよね。

全体の量を調整するか、回数を細かく分けてみて様子を見てください。

4. 生後4ヶ月

フードを食べる子犬

少し硬いフードが食べられるようになるのは、生後4ヶ月くらいに成長してからです。といっても、もうふやかさなくて良い、わけではなく、ふやかし具合をちょい硬めにする程度ですね。

いきなりふやかさずに与えると消化できずに吐いたり、軟便の原因になりますよー。

それまでよりふやかす時間を短くすることで、硬さを調整しましょう。

ドライフードの周りはふやけているけど、芯は残っているような「アルデンテ」の状態で与えましょう。

回数もまだ3回くらいに分けたほうが無難ですね。

 

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5. 生後6ヶ月

子犬を2食にするのは生後6ヶ月です。

子犬の生後6ヶ月は(犬種によるでしょうが)人間にすればだいたい9歳と言われています。

さすがに人間の9歳も離乳食は食べません。

体もほぼ成犬と変わらなく成長していますから、この辺りから1日2食に移行していきましょう。

ただ、ワンコの状態によりますから、無理して2食に移行するのではなく、便などの状態を見ながら、無理なら3食に戻すなど、余裕をもって考えてください。

子犬用のフードを成犬用のフードに切り替えるのは、あと1,2ヶ月先と考えるほうがいいみたいですね。

成犬用のフードにかえていくときも、いきなり全部をかえるのではなく、少しずつ成犬用のフードを混ぜていくようにしましょう。

6. 1日2食にかえるやりかた 飼い主がやること

2食にする、と決めたその日から2食に! ではなくて、朝昼晩の食事の量を少しずつ調整しながら2食に切り替えていきましょう。

具体的には昼の食事の量を徐々に減らし、その分を朝・晩に割り振っていくのが良いようです。これを続けていって、1歳までには1日2食に完全に切り替えてしまいましょう。

「1日3食」をずっと続けてしまうと、やはり肥満してしまうようですから、1歳までには1日2食に切り替えられるように計画的に進めていきましょう。

まとめると

  • 1―3ヶ月まではふやかしたフードを1日3−4回に分けて与える。
  • 4ヶ月目からは水の量を減らして、「アルデンテ」に移行。回数は3回キープ。
  • 6ヶ月からは、1日2食にむけて朝昼晩の量を調整し始めます。
  • 生後1年頃には朝晩2食に。

ワンコごとに個人差がありますから、便の状態をよく観察しながら実行してください。

 

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7. ドッグフードはどう選べばいいの? おすすめは?

フードの総合栄養食表記

ショップに行くと、とんでもない数のドッグフードがディスプレイされていて、

うちのワンコにはどれを選んだらよいのだろう? と途方に暮れていませんか?

はじめは大袋で買わず、すぐに消費できる小袋のパッケージで買ってみて、犬が食べてくれるか、アレルギーなどの症状は出ないかを確認しながら銘柄を決めて行くといいですよね。

そのときに落とせないのは「総合栄養食」であるかどうか。

ワンコのメインの食事として与えるフードであれば、商品のパッケージを確認して「総合栄養食」であるかどうかを確かめてください。

「総合栄養食」とは、そのフードと水だけで、指定された成長段階において健康を維持できるバランスと取れたフードのことをいいます。

「米国飼料検査官協会(AAFCO)」の栄養基準を採用した「ペットフード公正取引協議会」の定める試験結果をもとに定められているんですねー。

「総合栄養食」として販売されているドッグフードには基本的に「総合栄養食」と明記されています。

「総合栄養食」ではないフードには「一般栄養食」と書かれていたり、「総合栄養食と一緒に与えてください」などの表記になっていますから、確認が大事ですね。

また、フードにはタンパク質や脂肪の原料として、チキンだったりラムだったり魚だったり、とたくさんあって、これもどう選んでよいかわからないですよねー。

基本的にはワンコが食べて問題が出ないならどれを選んでも構わないようです。

逆にアレルギーを持っているなら、アレルギーが出ない原料が選べる状態ですからありがたいですね。

高いフード、安いフードというのも迷いのポイントです。

高かったらなんでも安心と思考停止せずに、「なんで高いのか?」を考えてみましょう。例えば無農薬であるとか、品質を高めるためにコストがかかっているものは、やはりいいお値段しますよね。理由がわかれば納得できます。

高い理由を考えてみて、それがワンコに必要な要素ならそちらを買ってもよいでしょうねー。

子犬用と成犬用のフードはどう違う?

子犬用フードの特徴

身体の基礎を作る子犬の時期は、必要とするエネルギーは成犬の2倍、たんぱく質は成犬の4倍も必要としています。
そこで、子犬用ドッグフードは成犬用のドッグフードに比べ、栄養価が高く、高たんぱく、高カロリーです。
おもに高品質なタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
カルシウムやリンのバランスも重視され、骨や筋肉の健康な発達をサポートします。

成犬用フードの特徴

成犬用フードは、成犬の栄養バランスを考慮しています。子犬期の急速な成長が終わり、エネルギー消費量が安定するため、栄養成分の比率が異なります。

子犬の食事に欠かせない栄養素

子犬に必要な栄養素とは

子犬は成長段階で特定の栄養素を必要とします。適切なバランスのフードを摂取することが成長と健康に直結します。ここでは子犬の成長に必要な栄養素とは、どのようなものがあるのか説明しますね。

カルシウムとリンの効用

カルシウムは骨や歯の形成に欠かせず、リンは細胞の構築や代謝に重要です。バランスが取れたフードが骨格の正常な発育を支えます。

タンパク質の効用

タンパク質は筋肉や臓器の成長と修復に欠かせない栄養素です。
子犬期は特に成長が著しいため、良質なタンパク源を摂取することが必要です。

脂肪・脂肪酸の効用

健康な皮膚や免疫機能を維持するためにも、適切な脂肪や脂肪酸を摂取することが重要です。不足すると毛艶が悪くなる場合や皮膚病になる場合もあります。

ビタミン類の効用

ビタミンは免疫機能の強化や代謝の促進に寄与します。特にビタミンA、D、Eは視力や皮膚の健康に重要で、子犬の発育に不可欠です。
抗酸化作用があるビタミンA、食物をエネルギーに変える働きをするビタミンB群、免疫力を高めたり、カルシウムの吸収を助長するビタミンD、皮膚の状態を整え動脈硬化予防をするビタミンEなどが含まれています。

8. おやつはいつからあげてもいいの?

おやつ

フードの話と切り離せないのが「おやつ」ですね。

おやつというとおやつっぽいものをあげたくなるのが人情ですけど、1歳くらいまでは与えている「フード」を食事の合間に与えるだけで十分ですね。

この時期のおやつの意味は食事と食事の間が空きすぎた場合に、それを埋めることを目的としたほうが良いみたいです。

それでも「おやつ」をあげたいんだ! という場合には野菜や果物がいいみたいですよ。

そして本式の「おやつ」ですが、与えるのに適切な時期は歯も生え変わり終わった生後6ヶ月以降だと言われています。

それでもいきなり固すぎるものなどは避けて、はじめはボーロなどがいいのではないでしょうか。

アレルギーなどにも用心するためには、少しあたえて様子をみて、が大切ですね。またいちどきにいろいろなものを与えてしまうと、もしもアレルギーが出た場合に、何が原因なのか特定までに時間がかかってしまいます。

子犬のうちは体調がまだまだ不安定ということを念頭においてくださいね。

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9. 子犬の便の状態を観察しよう

「便の様子を見る」といっても、どんな状態の便がまずいのか、よくわかりませんよね。

ウォルサム研究所というところで、「ウォルサム糞便スコアチャート」というものを公表しています。

こちらでは、グレードの1.5~3.5までを許容範囲とし、1.5~2.5を「理想的な便」としていますね。

便は、もちろん軟らかすぎても硬すぎても良くないのです。

これを基準に子犬の便を観察してみてください。

健康状態に注意が必要な便
グレード1 硬く乾燥していて砕けやすい。便秘がちな犬に多い。

 

理想的な便
グレード1.5   硬く、やや乾燥している。
グレード2 形があり、拾い上げたときにあとが残らない。蹴る事ができる。
グレード2.5  よく成形されていて、表面がややしっとりしている。取り上げたときに少しあとが付く。触ると手につく。

 

許容範囲の便
グレード3    水気があり、拾うと形が崩れ、明らかにあとが残る。
グレード3.5 非常に水分が多いが、まだ明らかな形を保っている

 

健康状態に注意が必要な便
グレード4  まったく形がないわけではないが、硬さがなく粘調。
グレード4.5  部分的に形はあるが下痢
グレード5  水のような状態になった水溶性下痢

10. 食事を与える時間帯

子犬に食事を与える時間にも気をつけましょう。与える回数と与える時間の関係はこんな感じです。

◯1日5回 8時・11時・14時・17時・20時

◯1日3回 8時・14時・20時

◯ 1日2回 8時・20時

時間が空きすぎると空腹で胃液を吐いてしまうこともあります。その場合は与える時間を調整してくださいね。

11. 子犬が食事をしないときの対処法

運動不足やおやつの与えすぎなどが原因でフードを食べないことがあります。

とくにおやつは匂いや味を濃くしているので、そちらに慣れてしまうと、薄味のドライフードを食べなくなることがあります

味の濃いウエットフードも同じ問題を起こすことがありますね。

しっかりと運動させて、薄味のドライフードをメインの食事にして行きましょう。

子犬はカロリーをたくさん必要としています。1日食べないだけでも問題ですから、気になったらすぐに獣医師に相談しましょう。

12. 子犬のうちは肥満を気にしない

子犬なのにどんどん太っていく・・そんなふうに悩んでいるかたもいるかもしれませんね。

子犬は成長期なので、太っているように見えて、じつは普通に成長しているだけというのがふつうです。相当偏った育て方をしない限り、子犬に肥満の心配いりません。

逆に太ってしまったと考えて食事制限をしてしまうと問題があります。食事を制限したことで、その後の成長に影響を与えてしまうかもしれませんからね。免疫が弱まってしまい、風邪や感染症を発症しやすくなるなどの不安があります。

肥満を気にせずにほしい分量を与えるという考え方の方が、子犬の時期にはあっています。

成長していけば自然と食欲は落ちていきますから、過度に心配せずにおおらかに育てる方が良いようですよ。

13. まとめ

人間も同じですけど、やはり「食べるものが体を作る」ですよね。

食事のしかた・食事の内容がワンコの健康に直結します。

ワンコは自分ではそれらを調整できませんから、飼い主がしっかりと手間をかけてやる必要があります。

大切な子犬の時期の3食→2食化、大変ですけど、しっかり面倒見てあげてくださいね!



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