『タッチ』のパンチは何犬?犬種はマルチーズ?サモエド?実写版まで比較

結論:
『タッチ』のパンチは、原作では特定の犬種が明記されていません。

マルチーズ、チャウチャウ、サモエドなど諸説ありますが、どれか一犬種をそのまま描いたと考えると合わない点もあります。
白い被毛、立ち耳、ずんぐりした体格を犬好き目線で比べると、サモエドはかなり気になる候補です。
一方、2005年の実写映画ではグレート・ピレニーズがパンチを演じています。

『タッチ』のパンチは何犬?

ああ、青春のあだち充『タッチ』。
上杉達也、和也、浅倉南の3人を中心に、野球と恋愛と青春を描いた大ヒット作です。
その3人のそばに、しれっと、でもかなりの存在感で居座っている白い犬がいます。
「オン!」で吠える、あのパンチです。

捨てられていた子犬を南が拾ってきた犬なのですが、見ていると達也が世話をしている場面がやたら多い。
それなのに達也には妙に反抗的。
達也から「肥満ネコ」「ブタネコ」などと呼ばれてしまう、犬なのか猫なのか、いや犬です、という愛すべきキャラクターです。

原作では犬種が明記されていない

さて、このパンチはいったい何犬なのでしょう。
ここが意外にはっきりしません。
今回確認した公開資料では、パンチについて「犬」「飼い犬」といった紹介はあるものの、原作の公式設定として特定の犬種を示す記述は確認できませんでした。
つまり「パンチは○○犬です」と一発で終わる話ではないんですね。

ネットでは昔から、マルチーズ、チャウチャウ、サモエドなどさまざまな説があります。
犬好きとしては、むしろここからが面白いところ。
被毛、耳、体格、顔つきを見ながら、「パンチっぽい犬」を考えてみましょう。

タッチに登場する白くて丸い体型の犬パンチ

昔からよく見かけるマルチーズ説

パンチの犬種として、以前からよく名前が挙がるのがマルチーズです。
真っ白な長い被毛という点では、たしかに共通しています。
昭和の日本で非常に親しまれた犬種なので、『タッチ』を読んだ世代にとって「白い犬」と聞いてマルチーズを連想しやすかったこともありそうです。

ただし、犬好きならすぐ気になる点があります。
マルチーズは数kg程度の小型犬です。
パンチは人間の横に並んだときの量感がどう見ても立派すぎる。
しかもマルチーズは垂れ耳ですが、原作のパンチは立ち耳気味に描かれています。
白い毛は似ているけれど、体格と耳がどうにも合いません。

マルチーズについて詳しく知りたい方はこちら。
マルチーズってどんな犬? 特徴を調べてみた

チャウチャウ説は体の量感が近い

チャウチャウ リアルフォト

チャウチャウ説もあります。
こちらはマルチーズとは逆に、ずんぐりした体格、豊かな被毛、立ち耳という点でかなりパンチに近づきます。
丸い顔の雰囲気も悪くありません。

ただ、一般に思い浮かべるチャウチャウは赤褐色やクリーム系。
パンチの「真っ白でもこもこ」という印象とは少し離れます。
形は近い。色が惜しい。
犬種当てクイズなら、なかなか悩ませてくる問題です。

立ち耳を見るとサモエド説が気になる

サモエド リアルフォト

そして、犬好きとしてかなり気になるのがサモエドです。
白く豊かな被毛、しっかりした体格、そして立ち耳。
パンチの特徴を一つずつ拾っていくと、マルチーズより「絵としてのパンチ」に近く見えてきます。

実際、「パンチは立ち耳だからサモエドでは?」という考察もあります。
もちろん、これも公式設定ではなく見た目からの推測です。
ただし「白い犬」という一点だけでなく、耳と体格まで比べると、サモエド説はなかなか捨てがたいですね。
参考:高校野球!|きょうた

犬好き目線でパンチに近い犬種を比べてみる

では、候補に挙がる犬種を並べてみます。
ここでの「パンチらしさ」は公式判定ではなく、原作の見た目を犬種の特徴と照らした当サイトの印象です。

犬種 白い被毛 立ち耳 体の量感 パンチらしさ
マルチーズ × × 白さは近いが小さすぎる
チャウチャウ 丸さと立ち耳が近い
サモエド 見た目の条件がかなり揃う
グレート・ピレニーズ × 実写映えするが耳が違う

パンチは一犬種を写したキャラクターではなさそう

こうして並べると、全部どこか似ていて、全部どこか違います。
マルチーズなら小さすぎる。
グレート・ピレニーズなら耳が違う。
チャウチャウなら色の印象が違う。
サモエドはかなり近いけれど、原作のパンチほどずんぐりしてはいません。

なので「実在する○○犬を忠実に描いた」というより、白くて大きくてモコモコした、あだち充作品ならではのデフォルメ犬と考えるのが自然でしょう。
犬種を決めきれないからこそ、40年以上たっても「パンチって何犬?」と話せる。
これはこれで、なかなか幸せな犬です。

パンチを犬種で見るときのポイント

  • 真っ白で豊かな被毛
  • 原作では立ち耳気味
  • 小型犬よりかなり大きく見える
  • 丸く、ずんぐりした独特のシルエット

実写映画『タッチ』のパンチはグレート・ピレニーズ

2005年公開の実写映画『タッチ』では、パンチ役としてグレート・ピレニーズが登場します。
原作のパンチを現実の犬に置き換えるなら、この「白くて大きくてモフモフ」という量感はかなり納得できます。

実写映画タッチに登場するパンチ役の白い大型犬

参考:長澤まさみが究極にかわいい116分映画実写版『タッチ』

体格はかなりパンチらしい

グレート・ピレニーズは、がっちりした体と豊かな白い被毛を持つ大型犬です。
人の横に立ったときの存在感は、原作のパンチにかなり近い。
マルチーズを実写のパンチとして出したら、あの「ブタネコ」と呼ばれる量感はなかなか出ませんからね。

白く豊かな被毛を持つグレート・ピレニーズ

でも原作のパンチとは耳が違う

ただし、グレート・ピレニーズは垂れ耳です。
原作のパンチは立ち耳気味なので、犬種の形としてはここが大きく違います。
「映画として見たときのパンチらしさ」はグレート・ピレニーズ。
「原作の線を犬種に当てはめたときのパンチらしさ」はサモエドもかなり強い。
この二つは分けて考えたほうがすっきりします。

それにしても、私はいまだかつてグレート・ピレニーズが道端に捨てられているところを見たことがありません。
いや、見ないほうがいいんですけど。

パンチの飼い主は南?達也?子どもはいる?

本来の飼い主は南だが世話をするのは達也

パンチは捨てられていた子犬を南が拾ってきたので、もともとの飼い主という意味では南です。
ところが作中では、達也がパンチの世話をしている印象がかなり強い。
キャラクター紹介でも「本来の飼い主は南だが、ほとんど達也が世話をしている」と整理されています。
参考:NeoApo パンチ/タッチ

なのにパンチは達也には反抗的。
南や和也には素直なのに、世話係にはこの態度。
犬を飼っていると、こういう「いちばん世話している人が、いちばん雑に扱われる」現象に妙な既視感を覚える人もいるのではないでしょうか。

パンチはオス

パンチはふわふわした見た目なので性別がわかりにくいのですが、オスとして扱われています。
そして原作では、なんと子どもまで登場します。

チッチとポッポは原作ではパンチの子ども

その名前は「チッチ」と「ポッポ」。
鳥か。文鳥か。
忘れていた人も、この二つを並べると思い出すのではないでしょうか。

原作ではチッチとポッポはパンチの子どもで、母犬は不明です。
一方、アニメでは設定が違い、パンチについてきた捨て犬を達也と南が拾う形になっています。
同じキャラクター名でも、原作とアニメで「親子」か「一緒に暮らす犬」かが違うわけです。

項目 原作 アニメ
チッチとポッポ パンチの子ども パンチについてきた捨て犬
母犬 不明 親子設定ではない

アニメ版パンチの声優は千葉繁

「オン!」としか鳴かないパンチですが、アニメ版の声優は、な、なんと千葉繁さん。
『北斗の拳』の断末魔や、『うる星やつら』のメガネなどで強烈な印象を残した、あの千葉繁さんです。

そんな人がパンチとして「オン!」と言っている。
配役を知ってからアニメを見返すと、ただの「オン!」が妙にぜいたくに聞こえます。

上杉達也の父・信悟も千葉繁

さらに千葉繁さんは、パンチだけでなく上杉家の父・上杉信悟も担当しています。
つまり上杉家の中では、お父さんと犬が同じ声優。
アニメではこういう一人二役を探してみるのも楽しいですね。

アニメ配信サービスのキャスト欄でも「パンチ&上杉の父:千葉繁」と紹介されています。

パンチは『タッチ』だけじゃない あだち充作品の名物犬

『MIX』にもパンチが登場する

パンチという犬は、『タッチ』だけで終わりません。
『MIX』にも、よく似た犬がやはり「パンチ」という名前で登場します。
読売テレビのアニメ資料では、音美が友達の家からもらってきた犬で、『タッチ』や『H2』のパンチによく似ていると紹介されています。

最初は小さな子犬なのに、やがて他作品のパンチ同様、まるまると堂々とした体格に成長する。
パンチという名前には「最終的に丸くなる」という宿命でもあるのでしょうか。
参考:読売テレビ放送「アニメ『MIX』LINEスタンプ発売」

『Cross Road』にはピンチまでいる

さらに『Cross Road』には、パンチと同じようなデザインの犬「ピンチ」も登場します。
パンチの次がピンチ。
あだち充作品の犬の名付け、だんだん野球より言葉遊びの試合になってきます。

キャラクター資料では、ピンチもパンチと同系統の犬として紹介され、アフレコも千葉繁さんが担当したとされています。
パンチは一作品のペットというより、「あだちワールドにときどき現れる名物犬」と考えたほうがしっくりきます。

あれだけ犬を描いているのにあだち充は猫派

そして最後にちょっと意外な話。
少年サンデー公式サイトの「あだち充 Vol.17」では、パンチを『タッチ』の「肥満犬」と紹介したうえで、あだち充さん自身は犬を飼ったことがなく、子どものころから猫派だったと明かされています。

あれだけ印象的な犬を何度も描いておいて、本人は猫派。
だからパンチには、犬のリアルな犬種感より「あだち充が考える犬らしさ」が濃く出ているのかもしれません。
そう考えると、犬種を一つに決めきれないことまで妙に納得できます。
参考:少年サンデー あだち充 Vol.17

『タッチ』のパンチでよくある疑問

パンチの犬種は公式には何犬ですか?

今回確認できた公開資料では、原作のパンチに特定の犬種が明記されていることは確認できませんでした。
マルチーズ、チャウチャウ、サモエドなどは、主に見た目から語られてきた説と考えるのがよいでしょう。

パンチはマルチーズではないのですか?

マルチーズ説は以前からありますが、パンチはマルチーズよりかなり大きく描かれ、耳の形も違います。
白い被毛という共通点はありますが、「マルチーズと断定できる」というほど一致してはいません。

パンチはサモエドに似ていますか?

白く豊かな被毛、しっかりした体格、立ち耳という点では、候補犬種の中でもかなりパンチに近く見えます。
ただし、これも公式設定ではなく外見からの考察です。

実写映画のパンチは何犬ですか?

2005年の実写映画『タッチ』では、パンチ役にグレート・ピレニーズが使われています。
大きさと白いモフモフ感は原作のパンチによく合いますが、グレート・ピレニーズは垂れ耳なので、その点は原作のデザインと異なります。

チッチとポッポはパンチの子どもですか?

原作ではパンチの子どもです。
一方、アニメではパンチについてきた捨て犬という設定になっており、原作とアニメで関係が異なります。

まとめ

『タッチ』のパンチは、調べれば調べるほど「結局、何犬なんだ?」がきれいには解決しない犬でした。
でも、それが面白いんですよね。

マルチーズは白いけれど小さい。
チャウチャウは丸くて立ち耳だけれど、色の印象が違う。
サモエドは白い被毛、立ち耳、体格がかなり近い。
実写映画では、白く大きなグレート・ピレニーズがパンチを演じました。

結論としては、原作のパンチに公式な犬種を一つ当てはめるより、「白くてモフモフで、立ち耳で、やたら丸い、あだち充オリジナルの犬」と考えるのがいちばん自然でしょう。
そして『MIX』にもパンチが現れ、『Cross Road』にはピンチまでいる。
パンチはもう犬種というより、あだち充作品に生息する一つの種なのかもしれません。

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