犬にスイカは大丈夫? 与えるとき注意することは?

犬の育て方 16週間で行う犬のしつけ

暑い夏、スイカは私たち人間にとって最高の水分補給フルーツです。
しかし、愛犬にもスイカを与えても大丈夫なのでしょうか?
スイカを犬に与える際の注意点やメリットについて、専門的な知識を交えながら解説しますね。

スイカってどんな食べ物?

スイカはウリ科の植物で、90%以上が水分で構成されています。特に夏の果物として人気があり、水分補給に最適です。

水分がとても多い

スイカの主成分は水分で、約90%が水です。このため、夏バテ防止や熱中症予防に役立ちます。

カリウムを含んでいる

スイカにはカリウムも豊富に含まれており、体内の塩分バランスを整える作用があります。これにより、利尿作用が促進され、体内の老廃物が排出されやすくなります。

腎臓病がある場合は注意

カリウムが豊富なため、腎臓病を持つ犬には注意が必要です。
カリウムの過剰摂取は、高カリウム血症を引き起こす可能性がありますので、獣医師に相談の上で与えるようにしましょう。

犬にスイカをあげても大丈夫!

スイカは犬にとっても安全なおやつです。
しかし、適量を守ることが大切です。ここでは、犬の体重別に適切な量を紹介します。

犬に与えていい量

スイカを犬に与える際には、適量を守ることが重要です。
過剰な摂取は、下痢や嘔吐などの消化不良を引き起こす可能性があります。

超小型犬(体重4kg未満)

超小型犬には、1日に20g程度のスイカが適量です。
少量でも充分な水分補給が期待できます。

小型犬(体重10kg以下)

小型犬には、1日に60g程度のスイカが適量です。
カットして小さくしてから与えると良いでしょう。

中型犬(体重25kg未満)

中型犬には、1日に100g程度のスイカが適量です。
果肉部分をしっかりと取り除いてから与えるようにしてください。

大型犬(体重25kg以上)

大型犬には、1日に170g程度のスイカが適量です。
適量を守ることで、健康維持に役立ちます。

スイカをあげるときの注意点は?

スイカを犬に与える際には、いくつかの注意点を守ることが重要です。
ここでは、その具体的なポイントを紹介します。

スイカの皮や種に注意!

スイカの皮や種は、犬にとって消化しづらく、腸閉塞の原因になる可能性があります。必ず皮と種を取り除いてから果肉部分を与えるようにしましょう。

スイカは常温で与える

お腹を冷やさないよう常温で与えることが大切です。
また、常温であっても、食べ過ぎは下痢の原因になるため、適量を守るよう注意しましょう。

アレルギーに気をつけて

スイカに対するアレルギー反応が出る犬もいます。
食べると痒みや嘔吐、下痢などの症状がでる、スイカアレルギーの犬もいます。
アレルギーがある場合は絶対に与えないでください。
スイカはメロンと同じウリ科の植物で、最近増えている口腔アレルギー症候群の原因にもなります。
また、イネ科やキク科(ブタクサ)の花粉にアレルギーがある場合、スイカを食べると口腔アレルギー症状が出やすいとされています。
このような場合はスイカを与えないようにしましょう。
口腔アレルギー症候群はメロン、もも、キウイフルーツ、りんごなどでも発生しやすく、これらの果物は加熱するとアレルギー症状が起きにくくなります。
初めて与える際は、少量から始めて、愛犬の様子を観察しましょう。異常な反応が見られた場合は、すぐに獣医師に相談してください。

スイカの加工食品

スイカの加工食品は犬に与えないようにしましょう。
スイカ風味のおやつやキャンディには、スイカ以外の成分が多く含まれている場合があります。
例えば、砂糖や人工甘味料は、犬にとって有害です。さらに、添加物や保存料が含まれていることもあり、これらは犬の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
そのため、愛犬には新鮮なスイカを少量与えることをお勧めします。

花粉症があるときは要注意

スイカはブタクサ科の植物に関連しているため、花粉症の症状を悪化させる可能性があります。花粉症を持つ犬には、特に注意が必要です。

犬にあげてはいけない果物とその理由

果物は私たちにとって美味しくて健康的なおやつですが、犬にとっては危険なものもあります。ここでは、特に注意が必要な果物とその理由について詳しく説明します。

1. ぶどう

なぜ危険なのか?
ぶどうは犬にとって非常に危険です。摂取すると腎不全を引き起こす可能性があり、具体的な原因は明確ではないものの、少量でも急性腎障害を引き起こすことがあります。

症状
ぶどうを摂取した犬は、数時間以内に嘔吐や下痢を発症し、その後、食欲不振、脱水、腹痛、無気力などの症状が現れることがあります。重篤な場合は急性腎不全に至り、命に関わることもあります。

2. イチジク

なぜ危険なのか?
イチジクにはフィシンとソラレンという物質が含まれており、これらは犬にとって有毒です。とくに生のイチジクの果実や葉には毒性が強く、摂取すると健康被害を引き起こします。

症状
イチジクを食べた犬は、胃腸や口の中に炎症が起こりよだれや口内炎、嘔吐、下痢などの症状が出ることがあります。

3. ドライフルーツ

なぜ危険なのか?
ドライフルーツは新鮮な果物よりも糖分が濃縮されており、犬にとって過剰な糖分摂取となります。また、ドライフルーツには保存料や添加物が含まれていることが多く、これらも犬にとって有害です。

症状
ドライフルーツを摂取した犬は、肥満、糖尿病、そして消化不良や中毒症状を引き起こすことがあります。特にレーズンやプルーンは犬にとって非常に危険です。

4. レーズン

なぜ危険なのか?
レーズンはぶどうを乾燥させたもので、ぶどうと同様に犬にとって極めて危険です。腎不全を引き起こす可能性があり、少量でも急性腎障害を引き起こすことがあります。

症状
レーズンを摂取した犬は、嘔吐、下痢、食欲不振、脱水、無気力などの症状を示し、重篤な場合は急性腎不全に至ることもあります。

5. グレープフルーツ

なぜ危険なのか?
犬にグレープフルーツを与えてはいけない理由は、その消化しにくさと有害成分にあります。まず、グレープフルーツの分厚い外皮や内皮、白いスジは犬にとって消化しにくく、消化不良を引き起こしやすいです。
さらに、グレープフルーツの外皮には「ソラレン」と「リモネン」という成分が含まれています。
ソラレンは過剰摂取すると「ソラレン中毒」を引き起こす恐れがあり、リモネンは皮膚への刺激が強く、光毒性があるためシミの原因になることもあります。
これらの理由から、犬にグレープフルーツを与えるのは避けるべきです。
症状
グレープフルーツを摂取した犬は、嘔吐、下痢、腹痛、口内の刺激などの症状を示すことがあります。大量に摂取すると、もっと深刻な消化不良や中毒症状を引き起こす可能性があります。

6. プルーン

なぜ危険なのか?
プルーンは栄養価が高いものの、犬には与えてはいけません。
種子や茎、葉にはアミグダリンが含まれ、呼吸困難やショック症状を引き起こす恐れがあります。
また、カリウム含量が多く、高カリウム血症を引き起こす可能性があります。
さらに、プルーンの毒性は乾燥することで強くなるため、生でも乾燥状態でも犬には絶対に与えないようにしてください。

症状
プルーンを摂取した犬は、下痢、嘔吐、腹痛、そして血糖値の急激な変動による無気力や発作を起こすことがあります。キシリトール中毒の場合、もっと深刻な症状が現れることもあります。

まとめ

スイカは犬にとっても安全で美味しいおやつですが、適量を守り、与える際の注意点をしっかりと守ることが大切です。腎臓病やアレルギーのリスクを考慮しながら、愛犬の健康を第一に考えてスイカを楽しんでください。
愛犬の健康管理には、定期的な獣医師の診察も重要ですので、疑問があれば必ず専門家に相談しましょう。

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