犬を飼うとできなくなること12選|失う自由と後悔しないための対策

結論:
犬を飼うと、旅行や外出、朝寝坊、自由なお金の使い方など、これまで当たり前だったことに制約が生まれます。

犬を飼う前と同じ自由さで生活することは難しくなります。
ただし、工夫すれば続けられることもたくさんあります。
大切なのは、時間・お金・体力・将来の責任まで考えてから迎えることですね。

犬を飼うとできなくなることがあるなんて、あまり考えたことがないかもしれません。

犬を飼いたい。
できれば今すぐ飼いたい。
ペットショップで相性ぴったりの子犬に出会ってしまったら、その気持ちは一気に加速しますよね。

その気持ちはよくわかります。

でも、相手は高価なバッグでもスポーツカーでもなく、生き物です。
かわいいだけでは続きません。
犬を迎えると、これまで当たり前にできていたことが、思うようにできなくなる場面が増えます。

だからこそ、勢いだけで決める前に、まずは「犬を飼うとできなくなること」を知っておきましょう。

犬を飼うとできなくなること12選

犬を飼うと、毎日の暮らしは大きく変わります。
まったく不可能になるわけではなくても、これまでのように自由にはできなくなることがたくさんあります。

まずは全体像を一覧で見てみましょう。

トイプードルの子犬を中心に、旅行や外出、朝寝坊、掃除、節約、趣味など、犬を飼うと制約される12の生活習慣を吹き出しで紹介したイラスト。

できなくなること なぜ難しくなるのか 工夫すれば続けられるか
思い立ったら旅行 預け先や犬同伴の宿探しが必要 〇
長時間の外出 散歩・食事・排泄・留守番時間への配慮が必要 △
朝寝坊・二度寝 犬は休日でもいつも通り起きる △
掃除のサボり 抜け毛・におい・汚れが増える △
冷暖房の節約 適切な室温管理が必要 △
自由なお金の使い方 フード・医療費・予防費がかかる △
急な飲み会や残業 帰宅時間や世話の段取りが必要 △
引っ越しの自由 ペット可物件に限られる △
外食先の自由 犬同伴可の店は限られる 〇
趣味に没頭する時間 毎日犬に使う時間が必要 △
病気・高齢期の身軽な生活 介護や通院が必要になる △
自分優先の暮らし 生活の中心に犬の都合が入る ×

〇は工夫すれば比較的続けやすいこと、△は条件や家族の協力によって変わること、×は基本的に難しいことを示しています。

思い立ったらすぐ旅行に行くこと

犬を飼うと、旅行は完全にできなくなるわけではありません。
ただし、以前のように「今度の休みにふらっと1泊」みたいな身軽さはなくなります。

犬を置いていくなら、ペットホテルやシッターの予約が必要ですし、犬を連れていくならペット可の宿を探さなければなりません。
移動手段も限られるため、思い立ったらすぐ出発、というわけにはいかなくなります。

時間を気にしない長いお出かけ

犬には食事や散歩、トイレのタイミングがあります。
そのため、朝から晩まで気ままに外出することは難しくなります。

特に子犬やシニア犬は留守番に配慮が必要で、長時間の留守番そのものが負担になります。
出先でも「そろそろ帰らないと」「大丈夫かな」と犬のことが頭を離れなくなるはずです。

休日の寝坊や二度寝

月~金は頑張って早起きしているから、休日くらいゆっくり寝たい。

でも、犬はカレンダーを読めません。

食事も散歩も排泄も、犬にとってはいつも通りです。
外でしかトイレをしない子なら、雨でも風でも排泄のために外へ出る必要があります。

布団の上で「起きて」と圧をかけてくる犬に、二度寝の夢は打ち砕かれます。

掃除をサボること

犬がいる家では、掃除を後回しにしにくくなります。
どんなに毛が抜けにくい犬種でも、毛は抜けます。

抜け毛が多い犬種なら、床のすみからすみに毛が集まり、砂漠のゴーストタウンの「タンブルウィード」みたいに転がります。

さらに、足あと、よだれ、食べこぼし、トイレ周りの汚れも増えます。
掃除をサボると、見た目だけでなくにおいも気になりやすくなります。

クーラー代を節約すること

犬は暑さに弱く、室温管理がとても大切です。
人のように全身で汗をかいて体温を下げられないため、夏場はエアコンが欠かせません。

留守番中でも「今日は暑いけど電気代がもったいないから切っていこう」という判断はしにくくなります。
犬を迎えると、冷暖房費は生活費の中で無視できない存在になります。

自由にお金を使うこと

犬を飼うと、フードやペットシーツ、おやつ、ワクチン、狂犬病予防接種、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防など、毎月・毎年かかるお金が出てきます。

さらに体調を崩せば通院や検査費用も必要です。
トリミング犬種ならその費用も継続的にかかります。

以前のように「今月は趣味に全部つぎ込もう」とは、なかなかいかなくなります。
犬は家族なので、当然ながら優先支出が増えるのです。

急な飲み会や残業を気軽に入れること

犬を飼うと、仕事終わりの急な予定変更にも制約が出ます。
今日はそのまま飲みに行こう、少し遠回りして買い物しよう、という行動は難しくなります。

家で待つ犬の食事や散歩、排泄を考えると、帰宅時間を大きくずらしにくいからです。
共働き家庭では、だれが何時に帰るのか、事前の分担が重要になります。

住まいを自由に選ぶこと

賃貸に住んでいる場合、犬を飼うと住まい選びの自由度はかなり下がります。
ペット可物件は数が限られ、家賃がやや高めだったり、犬種やサイズ制限があったりします。

将来引っ越すときも、「駅近だから」「設備がいいから」だけでは決められません。
犬と暮らせるかどうかが、住まい選びの必須条件になります。

レストランを自由に選ぶこと

犬と一緒に外食できるお店は増えていますが、まだまだ限られます。
テラス席のみ可、犬種制限あり、混雑時は利用不可など条件がつくこともあります。

犬を留守番させるなら外食先の自由度は上がりますが、そのぶん留守番時間には気を使います。
食べ歩きや長時間の食事を気軽に楽しむのは、以前より難しくなるでしょう。

趣味だけに時間を使うこと

休日はずっと趣味に没頭したい人にとって、犬との暮らしは大きな変化です。
犬には毎日世話が必要で、それは「今日は忙しいから後で」では済まないことばかりです。

散歩、食事、トイレ、遊び、ブラッシング、健康チェックなど、毎日少しずつ時間が取られます。
趣味の時間がゼロになるわけではありませんが、「犬がいる前提」で組み直す必要があります。

病気や高齢になった犬を無視すること

子犬のころは元気いっぱいでも、年齢を重ねれば通院や介護が必要になることがあります。
足腰が弱くなれば散歩の仕方も変わりますし、持病があれば投薬や通院が日常になります。

「今まで通りに外出したい」「手をかけたくない」は通用しません。
犬を迎えるということは、元気な時期だけでなく、その先まで引き受けることでもあります。

自分中心の暮らしを続けること

犬を飼うと、生活の軸が少しずつ「自分」から「犬を含む家族」へ移ります。

起きる時間、帰る時間、出かけ方、お金の使い方、部屋の整え方まで、犬の存在が影響するようになります。
その変化を窮屈と感じる人もいれば、幸せと感じる人もいます。

いずれにしても、犬を飼う前と同じ自由さはなくなると思っておいた方がよいでしょう。

犬を飼うと生活はどのくらい変わる?

ここまで読むと、「大変そう」「自分にできるかな」と思うかもしれません。
そこで、犬を飼う前と飼った後で、生活がどう変わるのかを整理してみます。

項目 犬を飼う前 犬を飼った後
朝 自分の都合で起きられる 散歩・トイレ・食事の世話が入る
外出 気分で長時間外出できる 留守番時間を考える必要がある
休日 寝坊や遠出を自由に決められる 犬の世話を考えて予定を組む
お金 比較的自由に使える 食費・医療費・予防費が継続してかかる
住まい 条件の幅が広い ペット可物件が前提になる
旅行 宿や移動手段を自由に選べる 同伴か預け先かを決める必要がある

毎日犬に使う時間は意外と多い

犬との暮らしでは、1回1回は短くても、毎日の積み重ねでまとまった時間が必要になります。
食事の準備、散歩、トイレの片づけ、遊び、ブラッシング、健康チェック。

特に子犬の時期はトイレやしつけにも手がかかります。
「空いた時間でなんとかなる」と考えるより、「犬のための時間を毎日確保する」と考えた方が現実的です。

犬を飼う前と飼った後の生活の変化を、朝・外出・休日・お金・住まい・旅行の6項目で比較したイラスト。女性とトイプードルの子犬を描き、自由な暮らしと犬の世話がある暮らしの違いを紹介。

お金は毎月ときどき大きく出ていく

犬にかかるお金は、最初だけではありません。
毎月のフード代や消耗品に加え、予防接種や健康診断、トリミング、病気やけがの治療費など、不定期にまとまった出費もあります。

そのため、「犬を飼い始めるとき必要なもの」だけでなく、続けていける家計かどうかも考える必要があります。

くわしくは子犬の費用 飼いはじめは32,000円 その内訳も参考にしてください。

共働きや一人暮らしは事前の段取りが必要

犬を飼えないわけではありませんが、留守番時間が長くなりやすい生活では準備がより重要です。

だれが散歩に行くのか、急な残業の日はどうするのか、体調不良のときに代わりに世話できる人はいるのか。

「なんとかなる」で迎えると、後から犬にも人にも負担が集中します。
家族で役割分担を決めておくだけでも、暮らしやすさは大きく変わります。

子犬とシニア犬では負担の種類が違う

子犬の時期は、トイレやしつけ、夜鳴き、留守番練習などで手がかかります。
一方でシニア期には、通院、足腰の衰え、介護、食事管理など別の大変さが出てきます。

つまり、犬との暮らしは「最初だけ大変」ではありません。
ライフステージごとに必要な手間が変わると考えておきましょう。

犬を飼っても工夫すれば続けられること

ここまで読むと、何もかもあきらめなければいけないように感じるかもしれません。
でも実際は、工夫次第で続けられることもたくさんあります。

「完全にできなくなること」と「やり方を変えればできること」を分けて考えるのが大切です。

旅行は減るがなくなるわけではない

犬と一緒に泊まれる宿を選んだり、信頼できるペットホテルやシッターを見つけたりすれば、旅行は続けられます。
ただし、以前より事前準備が必要になります。

「気軽に」は難しくなっても、「まったく行けない」わけではありません。
旅の自由度が少し下がると考えるとイメージしやすいでしょう。

外食や趣味もやり方次第で続けられる

犬同伴可のお店を探したり、短時間で楽しめる趣味に切り替えたりすれば、趣味や外食も続けられます。
ただし、犬の世話が済んでいることが前提です。

自分の楽しみを全部捨てる必要はありませんが、以前と同じ優先順位にはなりにくいでしょう。
犬との暮らしに合う形に調整するイメージです。

家族で分担すると負担はかなり変わる

犬の世話がつらくなる大きな原因は、「一人だけに負担が集中すること」です。

朝の散歩は夫、夜のごはんは妻、休日の通院は家族全員で対応、というように分担できれば継続しやすくなります。

犬好きという気持ちだけでなく、家族全員で面倒を見る覚悟があるかはとても重要です。
犬を飼う前に、だれが何を担当するかを話し合っておきましょう。

事前に準備しておくと困りにくい

犬との生活で困りやすいことの多くは、事前準備で軽くできます。
迎える前に必要なものをそろえ、留守番環境や生活動線を整えておくことで、犬にも飼い主にも負担が少なくなります。

子犬がやってくる前には、子犬を迎える準備を確認しておくと安心です。

準備不足のまま始めるより、はるかにスムーズに犬との生活に入れます。

犬を飼う前に確認したいこと

かわいい、癒やされたい、家族にしたい。
その気持ちはすばらしいですが、犬を迎える前には現実的な確認も必要です。

犬を飼うのに向いているかチェック

次の項目にどれだけ自信をもって「はい」と言えるか、確認してみてください。

犬を迎える前のチェックリスト

  • 家族全員が犬好きで、みんなで面倒を見られる
  • 住環境に余裕があり、犬を飼える条件が整っている
  • 自分が世話できる犬のサイズや性格を理解している
  • 定期的に獣医に連れて行き、健康管理ができる
  • 責任をもってしつけに取り組める
  • 犬を飼う費用を理解している
  • 犬のために毎日時間を使える
  • 介護が必要になる可能性も受け止められる
  • 自分に何かあったとき、犬を託せる人がいる

迎えるときに必要なもの

犬との新生活を始めるには、最低限そろえておきたいものがあります。
当日から必要になるものも多いので、あらかじめ準備しておきましょう。

子犬を迎えるときに必要なもの

  • サークル・ケージ・クレート
  • 食器・給水器
  • ペットシーツ
  • ドッグフード・おやつ
  • キャリーバッグ・ベッド
  • リード・首輪
  • おもちゃ・ブラシ

※くわしくは「子犬の費用 飼いはじめは32,000円 その内訳」も参考にしてください。

時間・お金・体力の3つは特に大事

犬を迎える前に特に考えたいのが、時間・お金・体力の3つです。

散歩や世話に使う時間があるか。
毎月の出費や急な医療費に対応できるか。
10年以上続く世話を担える体力があるか。

今だけでなく、数年後の自分や家族の暮らしまで想像して考えることが大切です。
勢いで迎えるより、長く一緒に暮らせるかを基準にした方が後悔しにくくなります。

看取る覚悟まで含めて考える

犬と暮らすということは、子犬のかわいい時期だけを楽しむことではありません。
年をとり、弱り、介護が必要になり、最後に見送るところまで含めて飼い主の役目です。

それはつらいことですが、避けて通れない現実でもあります。
その未来まで引き受けられるかを、迎える前に一度立ち止まって考えてみましょう。

犬を飼うと起きるすてきなこと

ここまでデメリットや制約をたくさん書いてきました。
それでもなお犬と暮らしたいと思うなら、犬との生活にはそれを上回る魅力があります。

無条件の愛情に癒やされる

犬は無条件に飼い主を慕ってくれます。
帰宅したときに全力で喜んでくれる姿や、そっと寄り添ってくれる時間は、日々の疲れをやわらげてくれます。

犬の頭をなでたり、抱きしめたりすることで、あなたにも犬にもオキシトシンの分泌が増え、幸福感が高まるといわれています。

大変なことがあっても、「この子がいてよかった」と思える瞬間がたくさんあります。

無償の愛を感じさせる犬

規則正しい生活になりやすい

犬がいると、食事や散歩の時間に合わせて生活リズムが整いやすくなります。
どんなに出不精な人でも、犬のために外に出る機会が増えます。

※合わせて読みたい「犬の散歩でダイエットは効果的?犬種別飼い主の消費カロリーは?ジョギングなどの運動は?」

犬中心の生活は不自由にも見えますが、見方を変えれば生活を整えてくれる存在でもあります。

人とのつながりが増える

犬と散歩していると、自然と声をかけられることが増えます。

ドッグランや動物病院、トリミングサロン、SNSなどを通じて、犬をきっかけに人とのつながりが生まれることも少なくありません。

目的はあなたではなく犬かもしれませんが、それでも交流が広がるのは楽しいものです。
犬は家族であると同時に、人と人をつなぐ存在にもなってくれます。

不自由さごと愛おしくなる

犬を飼うと、自由はたしかに減ります。
でも、その不自由さの多くは、やがて「この子がいるからこその暮らし」に変わっていきます。

旅行の計画も、早起きも、掃除も、出費も、犬と一緒に生きるためのものだと思えるようになる人が多いです。

それは犬との暮らしにしかない、かけがえのない感覚です。

まとめ|犬を飼うとできなくなることを知ってから迎えよう

犬を飼うと、旅行、長時間の外出、朝寝坊、掃除のサボり、自由なお金の使い方など、これまで当たり前だったことがそのままではできなくなります。

海辺を散歩する犬と女子

ただし、何もかも失うわけではありません。
工夫すれば続けられることもありますし、不自由さ以上に得られる幸せもたくさんあります。

大切なのは、「犬がかわいいから」だけで決めるのではなく、時間・お金・体力・住環境・将来まで含めて考えることです。

犬との生活は人生の中でかけがえのないものになります。
だからこそ、迎える前に「犬を飼うとできなくなること」を知っておくことが、犬にとってもあなたにとっても幸せな第一歩になるはずです。

そして、いろいろ考えた末に「今は犬を飼わない」と決めることも、ひとつの愛情です。
犬が幸せに暮らせるかどうかを真剣に考えた結果なら、それは決して後ろ向きな判断ではありません。

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