犬に掘るのをやめさせるには？

犬に掘るのをやめさせる５つのポイント

Q1. ソファやクッションの穴掘り被害を防ぐにはどうすればいい？

A：ホリホリ対策には、まず掘りにくい素材のカバーを使うのが効果的です。
さらに、滑り止めマットを敷いたり、「犬が嫌がる匂いのスプレー」を併用する方法もあります。
ソファ自体を変えるのは大変ですが、カバーであれば気軽に対処できますよ。

Q2. 室内でも掘れるおもちゃってどんなものがあるの？

A：ディグマットやボールを隠せるマット、クッション型の穴掘り専用おもちゃなどがあります。
犬の本能を満たしつつ、家具への被害を減らせるのが魅力です。
誤飲しないようにサイズや素材に気をつけて、安心して遊べる環境を作ってあげましょう。

Q3. 寝床が原因で穴掘りをしていることもあるの？

A：あります。
寝床が暑い・寒い・狭い・硬いなど不快だと、犬はストレスで掘る行動をとることがあります。
通気性のよいカバーや静かな環境への移動などで改善されることも。
「快適な寝床」は掘りグセ対策にもなりますよ。

Q4. 畳やカーペットが掘られるのを防ぐ方法は？

A：掘れない素材に変えるのが理想ですが、難しい場合は上から透明マットを敷いて保護するのが有効です。
また、遊びやおもちゃで気をそらすことも大切。
被害が出やすい場所には近づけないよう工夫するのも手です。

Q5. 外での穴掘り対策でまずすべきことは？

A：もっとも重要なのは、フェンス下からの脱走を防ぐことです。
地中に石やワイヤーネットを埋めるなどして「掘れないゾーン」を作りましょう。
また、花壇や芝生にはガーデンフェンスやハーブの活用で掘りにくい環境を整えるのも有効です。

「気づけばクッションがボロボロ」「庭に大穴が…」。 そんな“ホリホリ”問題に、頭を抱えていませんか？
犬の穴掘り行動には、本能やストレス、環境の影響など、いろんな理由が隠れています。
とはいえ、放っておけば家具が犠牲になったり、脱走につながったりと、なかなか笑って済ませられないのが現実ですよね。
でも大丈夫。
ちょっとした工夫で、掘りたい欲求を満たしつつ、被害を最小限に抑える方法はちゃんとあります。

室内での穴掘り対策

クッションやソファの被害を防ぐ方法

愛犬が狙うのは、だいたいお気に入りの場所。
それがソファだったり、ふかふかのクッションだったり。
「これは高かったのに…」という悲鳴が聞こえてきそうですね。
まず試したいのが、素材の見直しです。
ホリホリしにくい生地のカバーに変える、滑り止めマットを敷くなど、物理的な対策を講じることで被害を軽減できます。
また、匂いで興味をそらす「犬が嫌がるスプレー」も市販されていますので、併用してみるのも手です。
ソファは無理でも、ソファカバーなら交換可能ですから、柔軟な対応を心がけましょう。

室内でも掘れるおもちゃの活用

「室内で掘らせる」という発想を活かしたおもちゃが増えてきました。
ディグマットやボールを隠せるマット、さらにはクッション型の掘り遊び専用グッズなど、選び方はさまざまです。
これらは犬の“掘りたい本能”を安全に発散できる手段として人気が高まっています。
「どうせ掘るなら、ここでどうぞ」と、飼い主側から方向づけしてあげることで、家具の被害もぐっと減るでしょう。
注意点としては、誤飲の危険がないように、おもちゃの素材やサイズにも気を配ることが必要です。
ホリホリ専用の遊び場があるだけで、わんちゃんの満足度は大違いですよ。

寝床の快適さを再確認

意外と見落としがちなのが、寝床の“快適さ”です。
暑い、寒い、硬い、狭い。
そんなちょっとした不満がストレスになり、掘るという行為に変わってしまうことがあります。
ベッドの素材を見直したり、通気性の良いカバーに替えたり。
あるいは静かな場所に寝床を移動してみるだけで、ホリホリがピタリと止まる場合もあるのです。
わんちゃんが落ち着いて眠れる場所＝安心できる環境。
その視点で寝床を見直すと、今まで見えなかった改善点が見えてくるかもしれませんね。

畳やカーペットへの対処法

畳やカーペットを掘られると、被害が大きくなるのが悩ましいところ。
特に爪の長い犬の場合、ほんの数分でボロボロにされてしまうこともあります。
対策としては、まず掘れないような生地に張り替えるのが理想ですが、賃貸などでそれが難しい場合は、上から透明マットを敷く方法も有効です。
また、興味をひく別の遊びやおもちゃで気をそらしてあげるのも良いでしょう。
掘られて困る場所には、そもそも近づけない工夫をするのもひとつの手です。
室内での自由度と安全のバランスをどう取るか、そこが飼い主の腕の見せどころですよ。

お庭での穴掘り対策

フェンス下の脱走防止策

庭に穴を掘るだけならまだしも、フェンスの下から“脱走”なんてシャレになりませんよね。
犬は地面のやわらかさや匂いを察知して「ここ掘れば出られそう」と判断することがあります。
この対策には、フェンスの地中部分に石やコンクリートを埋める「掘れないゾーン」を作るのが効果的です。
また、芝生の下にワイヤーネットを敷くという方法もあります。
最初はちょっと手間ですが、安心には代えられません。
脱走は命に関わるリスクですから、早めの対処が必要不可欠です。

花壇や芝生を守る工夫

「せっかく植えた花が…」「芝生がボコボコに…」そんな悩みも犬の穴掘りあるあるです。
とくに柔らかい土の感触が好きな子は、花壇や芝生をターゲットにしがち。
これには、視覚的に「ここはだめ」と伝える工夫が効果的です。
防獣ネットやガーデンフェンス、匂いの強いハーブを植えるなど、掘らせない環境を作ることがポイントになります。
また、ガーデニングエリアと犬の遊び場を明確に分けておくと、習慣的な誤行動も減りますよ。

穴掘り専用スペースの作り方

犬が安心して掘れる“合法ゾーン”を作ってあげるのもひとつの手です。
庭の一角に砂や土を入れたスペースを設け、そこにおもちゃやおやつを隠しておけば、夢中になって“そこだけ”掘ってくれる可能性大です。
このとき、境界がはっきりわかるように木の枠や石で囲うのがコツ。
「ここは自分の掘り場なんだ！」と覚えてもらえると、ほかの場所に手を出すことが少なくなります。
わんちゃんの自由と、飼い主の平和を両立させる作戦として、おすすめですよ。

泥んこ対策とお手入れのポイント

外で掘ると、どうしても避けられないのが泥んこ問題。
帰宅してからの足拭き、洗濯、掃除…と、飼い主の仕事は増える一方ですよね。
そこで活躍するのが、足洗いバケツやシリコンブラシ。
さらに、肉球の保護クリームを使うことで、汚れがつきにくくなるという効果もあります。
あらかじめお手入れグッズを玄関近くに用意しておくと、対応がスムーズになりますよ。
外遊びは楽しいですが、そのあとのケアも“セット”で考えておきましょう。

穴掘りを楽しむためのアイデア

掘ってもOKなサンドボックスの設置

穴掘りを「禁止する」のではなく、「楽しませる」方向に転換することもできます。
庭やベランダにサンドボックスを設置すれば、愛犬の本能を満たしつつ、家具や芝生の被害も最小限に抑えられるでしょう。
ホームセンターで買えるプラ舟や園芸用トレイを使えば、お手軽DIYも可能です。
底には通気性のよいマットを敷き、好きなおもちゃを少し埋めておくだけでも、かなりの満足感。
サンドボックスが「掘ってOK」の場所だと学習すれば、室内のカーペットをターゲットにすることも減ってくるのではないでしょうか。

おもちゃやおやつを使った宝探しゲーム

犬の嗅覚と本能を活かす「宝探しゲーム」もおすすめです。
おもちゃや食べ物を少し土に隠して、「どこかな〜？」と声をかけるだけで、夢中になって掘ってくれます。
もちろん、使う素材は犬に安全なもので、誤飲の心配がないものを選びましょう。
この遊びはストレス発散にもなりますし、掘ることが“遊び”として完結するため、満足度が高くなります。
頭と身体の両方を使うことで、エネルギーの発散と問題行動の解消が両立できる、まさに一石二鳥の方法といえるでしょう。

穴掘り好きな犬種との付き合い方

じつは、犬種によっても穴掘りの“テンション”は異なります。
ダックスフンドやジャックラッセルテリア、柴犬などは、特に掘るのが大好きなタイプ。
こうした子たちには「やめさせる」のではなく、「上手につき合う」ことが求められます。
たとえば日課に“掘りタイム”を取り入れたり、穴掘り用の場所を複数用意するなど、習性を受け入れるスタンスが重要です。
無理に止めるより、習性を活かす方向にシフトすれば、おたがいのストレスも軽減されるでしょう。

穴掘りを活かしたトレーニング方法

「掘る」動きは、実はトレーニングの一環としても活用できます。
たとえば、トンネルを使ったアジリティ練習の前段階として、掘る動作を取り入れることで“地面を意識する”感覚が育ちます。
また、「掘ったらごほうびが出てくる」という形での知育トレーニングも、人気の方法です。
これにより、単なる問題行動だった穴掘りが、飼い主との楽しい遊びに変わるのです。
もちろん、無理なく少しずつが基本です。
焦らずコツコツと進めていきましょう。

穴掘り行動の注意点と対応策

突然の穴掘り行動は病気のサイン？

「急に掘るようになった」「今までそんなことなかったのに」という場合、何かのサインかもしれません。
特に、寝床でもない場所で急にホリホリしはじめたときは要注意です。
不安や不快感を感じている、もしくは体のどこかに異常がある可能性もあります。
たとえば、腹部の不調や皮膚のかゆみを訴えるために掘るという行為に出ることも。
あまりに頻繁で様子がおかしいと感じたら、無理に止める前に、動物病院でのチェックをおすすめします。

常同障害や認知症との関連性

常同障害とは、同じ行動を執拗に繰り返す状態で、犬にも発症することがあります。
同じ場所を何時間も掘り続ける、誰もいない部屋でずっと床をカリカリするなどがその例です。
また、シニア犬の場合は認知症の症状として現れることも。
「変化があるかどうか」を日頃から観察することが、早期発見につながります。
この場合も、獣医師による診断と、薬や生活改善の両輪での対応が必要です。
ただの「クセ」で片付けないことが大切ですね。

獣医師への相談が必要なケース

掘るだけでなく、他の問題行動も併発している場合。
あるいは、身体症状（下痢・嘔吐・落ち着かないなど）が同時に見られる場合。
そうしたときは、自己判断せず獣医師に相談を。
犬はしゃべれない分、仕草や行動で“何か”を伝えています。
「うちの子、ちょっと様子が違うな」と感じたら、遠慮せず動物病院へ。
飼い主が注意深く観察していくことが、健康と快適な生活を守る第一歩なのです。

穴掘り以外の問題行動との関連

ホリホリ以外にも、「家具をかじる」「吠える」「粗相をする」などの問題行動があるなら、それらはすべて“つながっている”可能性があります。
環境ストレス、運動不足、飼い主とのコミュニケーション不足など、原因は一つではありません。
穴掘りはあくまで“表に出たサイン”に過ぎないということもあります。
問題の根本を探り、ひとつひとつ改善していくことで、総合的な行動の安定につながるでしょう。
犬との生活は、まさに“チーム戦”ですから。

まとめ

掘って、掘って、また掘って。
愛犬の“ホリホリ”には、じつにさまざまな理由が隠れています。
本能、ストレス、習性、そして生活環境。
すべてが複雑に絡み合い、「ただのクセ」で片付けるにはもったいない奥深さがあります。
まずは、行動の背景を冷静に観察し、原因を探ることからスタートしましょう。
環境の見直しやストレスの軽減、掘ってもいいスペースの用意など、できることは意外とたくさんあります。
そして、何より大事なのは“飼い主と犬が一緒に快適に暮らす”というゴールを忘れないこと。
穴掘りは悪ではなく、犬にとっては大切な表現手段でもあります。
怒る前に、ちょっと笑って見守ってみる。
それが、ホリホリ行動との上手な付き合い方かもしれませんね。