1. 都会暮らしワンコには上手な無視が大切
Modified on: Aug 26, 2019
散歩中にはいろーんな犬と会いますよね。
犬の挨拶は鼻と鼻をくっつけたり、お尻を嗅いだり、ですねー。
うちのノーフォークもよくやってます。
理想としては我がワンコには「犬づきあい」よく、良い子で挨拶をしてほしいと思いますが、出会う犬すべてに挨拶していたら大変ですよね。
都会で暮らしていれば散歩のたびに相当数の犬とすれ違うわけですから、そんなの初めから無理です。散歩が終わらなくなってしまいます。
その意味からも、犬の挨拶で大切なのは「上手な無視」です。
散歩であって挨拶する子がいてもいい、無視する子がいてもいいのです。
だって相性が合わない犬もいますよ。これだけいれば。
としたら全部にいい顔することは不可能ですからねー。
そして無視するときには静かに通り過ぎる・・・これが理想ではないでしょうか
では、どんな風に挨拶をしていけばよいのでしょうか?
2. 飼い主同士が挨拶することで、吠えるリスクが減ります
犬同士の挨拶のしかたで、まず大切なのは「飼い主同士が挨拶すること」ですよね。
意外ですか?
私、これ不得意だからよくわかります。
だいたい愛犬家は人の良い方が多く、朗らかで挨拶いただくのですが、私の方からは臆しちゃうんですよねー。
いや、恥ずかしい。
でも飼い主同士の意思疎通が取れない状態では、犬を近づけてはいけません。
「近寄っても大丈夫ですか?」「挨拶させてもいいですか?」と一声かけて了解をもらってから行動してくださいね。
なぜなら、犬がすべて社交的なわけではなく、なかには他の犬や人間が苦手だったり、臆病だったりする犬もいるからですね。
確認を取らずに近づけてしまうと、喧嘩になったり、その結果リードが外れて逃げてしまったりなど危険です。
挨拶ができる犬なのか、挨拶してもいいときなのか、飼い主に確認は必ず行ってくださいね。
3. あなたが犬を怯えさせているかも
犬同士の挨拶で大事なのは、実はその前のあなたと相手の犬の挨拶かもしれません。
たとえば、こんなふうに接していませんか?
上からおおいかぶさるように犬に近づく
初対面なのに刃具しようとする
手を上から出して触ろうとする
目をじっと見つめ続ける
初対面の犬がこんな形で近づかれたり、触られたりすると警戒されるし、興奮させてしまいます。そのあとに犬同士の挨拶も相手が興奮しているとうまくいきません。
①あなたの目線を犬の目線の高さまで落とすように腰をかがめてください。
②あまり目を合わさず手の甲をゆっくりだして、においをかがせます
③安心させたところで、少しずつ触ってあげるようにする。
初めての犬に人から挨拶する場合は、こんなふうにできるといいですね。
4. 犬同士の挨拶のしかたはどうするの?
散歩中の挨拶
まず、飼い主同士で挨拶する。
飼い主同士のコミュニケーションがあってこそ、犬同士がお付き合いできるのです。
そのときに、自分の犬と相手の犬の状態をよく見て、緊張や興奮をしているようであれば日を改めましょう。
犬同士で挨拶
散歩中の挨拶では、リードをつけたまま挨拶させますよね。このときあまりにもリードがピンと張っていると、犬が緊張したり、興奮したりする場合があります。
なるべくならリードを緩めた状態で挨拶させてあげてください。
犬同士の挨拶は、基本的には鼻と鼻をつきあわせて軽くにおいを嗅ぎ、その後に身体やお尻のにおいを嗅ぎ合うというかんじですねー。
このような挨拶のパターンを知っておいてくださいね。
ドッグランでの挨拶
ドッグランではリードをつけていません。
散歩の時よりも犬同士は緊張感なく挨拶ができる状態だと思います。
逆にリードがついていないので、何かあった時に対応が遅れる恐れもありますね。
初めてのドッグランに行く場合は、関係が作れるまでリードをつけたまま遊ばせるのも方法ですよね。
トラブルになった場合にすぐにリードを飼い主が手や足で捕まえることができます。
ドッグランにいる犬がすべて社交的なわけでもないですよ。
すぐに喧嘩ふっかけてくるやつ、マウンティング仕掛けるやつ、などがやっぱりいます。うちの子に相性が合わない子だっているでしょうし。
だから、そういう意味ではドッグランだから安心というわけではないのです。
ドッグランではワンコを自由にさせてあげるのと同時に、ワンコから目を離さないでください。これ、鉄則です。
5. うまく挨拶できない犬はどうしたら良い?
挨拶ができない場合は、あなたのワンコが他の犬に対してどのように感じているのかを観察して見ましょう。
恐怖?
緊張?
興奮?
それによって飼い主がどのような対応を取るべきなのか、考えてみると良いですよー。
散歩中に挨拶ができず、他の犬とすれ違うのがストレスの場合もありますね。
そんな場合は小型犬であれば犬を抱き上げてしまい、相手の犬が視界に入らないようにしてしまうとか、ワンコが反応する前に相手が通り過ぎるまでおやつなどをあげることで注意をそらす、なんて方法もあります。
これは同時に「他の犬がくるといいことがある」と意味づけできますから、他の犬とのすれ違いがうまくできるようになりますよ。
6. マウンティングされたら?
「マウンティング」っていうのはメスに対してオスが馬乗りになっ自分の腰を押しつけ交尾しようとする行為のことです。
意図していないところでやってもやられても結構ぎょっとします。
また交尾以外でも犬同士が「どちらが上か」「自分のほうが強いぞ」と確認するのに行われるんですね。その意味では犬の階級社会では普通のことなんでしょうねー。
でもあまり品の良い行為とは見えないですし、飼い主同士のトラブルにも発展しかねません。
マウンティングする犬は習慣化してしまうという説もあるようですから、見つけたらやめさせたほうが良さそうです。
犬相手ではなく、ぬいぐるみなどにマウンティングすることから覚えてしまったりすることもあるので、その場合はぬいぐるみを片付けてしまいましょう。
7. 人から犬への挨拶のしかた
挨拶でもうひとつ。
犬と人の場合があります。これは人間の方にいろいろ気を使ってもらわなければなりません。
いきなり触ろうとしたり、抱き上げようとしたりすれば、ほとんどの犬は警戒しますよね。
上から手を出して触ろうとしたり、目をじっと見つめ続けるというのもNGです。
まずは自分の体を低くして、犬との目線の高さを近づけるのがいいようです。
次にあまり目を合わさずに、手の甲をゆっくりと差し出して匂いを嗅いでもらう。
しかるのちに体を少しづつ触らせてもらう
という手順です。
また、犬から人への挨拶では、飛びつきなどに注意してください。相手が犬好きとわかっていると、こちらも油断してしまうところがありますよね。
でも、例えば大型犬の場合は20キロ、30キロの体重ですから、飛びついたり、もたれかかっただけで相手がお年寄りだったら倒されてしまいます。その結果骨折などの事態になっては大変です。
もちろん、小型犬だって、飛びかかられてバランスを崩せば同じ危険がありますからくれぐれも注意してください。
8. お尻を嗅ぐなど、犬の挨拶の5つの行動の意味
犬同士の挨拶は、観察すると決まったルーティーンがありますよね。
あれ、どんな意味なんでしょうね?
お互いに鼻の先をくっつける
まず最初にこれやりますね。
鼻先をくっつけて、相手の匂いを嗅ぎ、「前に会ったことあったっけ?」「いいやつだっけ? 嫌なやつだっけ?」を思い出しているらしいですよ。
「あ、こいつ嫌なやつだった」と思い出した場合は、そこから先は素通りということもあるようです(笑 その気持ち、すごいわかる!
逆に「これは仲良しの〇〇ちゃんだ!」 と思い出せば、体を擦り付けたり、遊びに誘う動作をします。
初めて会ったけど、ちょっと興味があるぞ、の場合は、お尻の臭いを嗅ぐなどで、より詳しい情報を取ろうとします。
お尻の匂いを嗅ぐ
その「お尻の匂いを嗅ぐ」なんですけどね。
なんでよりにもよってお尻嗅ぐのでしょうね? 人間だったら絶対嗅ぎたくないし、嗅がせたくないところですが。
犬の場合は「肛門腺」があります。犬特有の分泌組織なのですがこの「肛門腺」からの匂いに、その犬を理解するための情報が詰まっているのですって。犬社会では、そのニオイで
性別
年齢
発情中かどうか
がわかるといわれています。
また、自分から相手の「肛門腺」を嗅ぎに行く犬は、自分に自信がある証拠。
自信がない犬は自分の情報を知られたくないために、尻尾で蓋をして、お尻を嗅がせないように逃げ回るそうですよ。
ええ、うちのノーフォーク、お尻嗅がせませんねー(笑
マナーとしては「年齢が上の犬からお尻の匂いを嗅ぐ」がルール。
ええ? そんなマナーがあるの? と驚きますが。
お尻を高くあげる
鼻と鼻、お尻の匂いの挨拶が終わったあと、頭を低くし、お尻を高く上げるという仕草をとります。これは、「プレイング・バウ」、「プレイ・バウ」と呼ばれるポーズで「一緒に遊びましょう!」と誘っている仕草。
匂いから情報を分析した結果、この子は好き、遊びたいと感じて遊びに誘っているんですね。
地面に伏せる
相手の犬がこちらに向かってきたとき、地面に伏せる仕草。
これは「仲良くしてね」のサイン。
自分の体を小さく見せることで威圧を避ける意味が込められているそうですよ。
体を擦り付ける
初めてあった犬にではなく、いつも仲良くしている犬に見せる、体を擦り付ける仕草は「大好き!」の愛情表現です。ああ、こういうポーズ、やるやる と思われたのではないですか?
その奥にあるワンコの気持ちを理解してあげましょうねー。
9. 警戒や威嚇のサインは?
挨拶をさせたときに、以下のような仕草が見られたら、興奮して相手をやっつけてやる! と思っている可能性があります。
毛が逆立つ
尻尾を高い位置にあげたまま
鼻にしわを寄せている
歯を見せてうなる
足を踏ん張り、自分を大きく見せる
目を逸らさない
尻尾を小刻みに振る
もう見るからに敵対的な場合は、挨拶なんかしている場合ではありません。
その場から足早に立ち去るようにしましょうね。
10. 小型犬と大型犬
体が小さい犬にとって、大型犬の存在はやっぱりこわいようですね。
大型犬を飼われている方はそのことをよく理解していると思います。私も前の犬がラブラドールでしたから、大型犬の飼い主がどれだけそこに神経質になっているか、わかります。
それでも散歩中に寄せられてきたら「この子は大きいワンコが苦手みたいで」と正直にエクスキューズして避けましょう。
もちろん、中には大きな犬が平気な小型犬もいます。大型犬の飼い主は、自分から積極的に近づいてきた犬とだけと挨拶する、と決めてしまうことが無難ですね。
自分からは、小型犬に近づくのを控えたほうが安心ですね。
11. 犬が人に見せる4つの行動の意味は?
犬はとっても感情豊かな動物ですよね。
その犬の仕草のサインを読み取れればもっと気持ちをわかってあげることができますよね。
初めてあった犬がどんなふうに感じているかを人間の方からもわかってあげましょう。犬が人間に挨拶しやすくなりますよね。
自分から体を寄せてくる
初めて会った犬はあまりしないでしょうけど、犬があなたに近づいてきて体の一部をくっつけるなどの仕草は好意を持っている証拠ですね。
あなたのことは安心で、安全だと感じています。
尻尾を振っている
もちろん、普通に考えられるのは、あなたに好意を持っている場合ですが、間違えてはいけないのは、犬が尻尾をふるのは「嬉しい」ではなく「興奮している」からなのです。
嬉しくて興奮している場合も、警戒して興奮している場合もあるわけです。
尻尾を振っているから、とむやみに手を出して撫でようとするのはやめたほうがいいですね。
匂いを嗅ぐ
匂いは犬にとっては情報ですから、見知らぬこの人はどういう人なのか、あるいは飼い主がどこに行って帰ってきたのか、すべて匂いの情報から分析しようとします。つまり匂いを嗅ぐということは「興味がある」という仕草なんですね。
もっと撫でてくれと要求
「3秒ルール」って知ってます? 犬の頭を3秒撫でてやって、そのあと、撫でるのをやめたとき、「もっと撫でて」と催促してきたら、あなたのことが大好きな証拠。そうでもない場合は、すっとその場から離れたりするんですねー。
12. うちのワンコは挨拶が得意?苦手?
ではトータルでみて、あなたのワンコは挨拶が得意なのでしょうか? 苦手なのでしょうか? チェックしてみましょう。
あまりチェックがつくことが多いなら、うちのワンコは挨拶は苦手を考えて、子犬であれば、犬同士よく遊んでいるようなコミュニケーション上手な犬を選んで習わせるなど考えてみれば良いと思います。
□他の犬に出会うと唸ってしまう
□自宅では家族以外とほとんど会わない
□基本的に怖がりだ
□人に触られると嫌がる仕草をする
□ドッグランには行きたがらない
□以前他の犬とトラブルがあり、トラウマ
13.黄色いリボンはそっとしておいてのサイン
挨拶だけではなく、病気やケガ・過去のトラウマ・環境の変化からのストレスや治療のためのリハビリなどで「今はそっとしてほしい」犬もいるんです。
そんな犬は「人や犬との距離を必要としてますよー」と周囲にわかってもらえるように、リードに黄色いリボンをつけています。これが「イエロードッグプロジェクト」。
そんな犬を見かけたら、あなたの犬を寄せずにそっとしておいてあげましょう。
その犬のリハビリがスムースに進みますように。
14. まとめ
自分のワンコが他の犬や他の人間にうまく挨拶ができないと、「しつけに失敗したのかしら?」とか「性格が良くないんじゃないか?」なーんて陰にこもって考えちゃいますよね。
でも、私たち人間だって、相性の良くない人とは道で顔合わせたくないな、とか思うじゃないですか。
きっと犬だって同じですよ。
全部の犬に愛想良くすることはできませんって。自分と波長の合う友達が何頭かいればいいと思います。
ただ、気の合わないやつと目があうたんびにガウガウやってたらうざいので、「うまく無視する」。
都会のワンコにはこれだと思うんですよねー。
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