大騒ぎの夏が終わって、もう秋ですねえ。
雨ばかりで憂鬱になりますが、ここはひとつ、真夏でもなく、真冬でもない時期に「ほどよくポップ」な小沢健二でも聞いてみませんか。
小沢健二は1990年代に小山田圭吾とのバンド「フリッパーズギター」でデビューし、解散後はソロとして活動、「渋谷系の王子様」の異名で絶大な人気を誇りましたね。
その後1998年、シングル「春にして君を想う」をリリース後しばらく活動を休止。
以来20年間、大まかに言えば音沙汰なしで、メディアにはあまり登場してきませんでした。
でも、この2年間くらいですかね?
やたらに小沢健二のカバーやらがドラマやアニメのテーマになることが目立ってきて、私も思い出していたところでした。
そこに昨年(2017年)2月、19年ぶりにCDシングル「流動体について」をリリース、本格的に活動を再開したようです。
このあと、夏にフジロックフェスティバルに出演、さらに9月にはSEKAI NO OWARIとのコラボシングル「フクロウの声が聞こえる」をリリースしました。
王子様も50歳ですから、若い人がビビっと来ることはないのかもしれませんが、特徴のある曲調は健在です。
健在といえば、失礼ながら、相変わらず歌はうまいとは言えません。
まあ、味があると思って聞けば良いのですけどね。
若い時よりは聴きやすくなったかもしれません。
小沢健二のカバーがオススメなのは本人よりも歌が上手いことです。「ああ、こんな曲だったんだな」と理解することができます。
もちろん、本人の歌唱も下手でもニュアンスがあって、味わいがありますけどね。
Applemusicで小沢健二のカバーを探してみました。
たなかりかの「流星ビバップ」や安藤裕子の「ぼくらが旅に出る理由」は聞き応えがあります。
その二人のカバーアルバムもとても良いので、そちらも必聴ですよ。
たなかりか
加藤ミリヤ
フジファブリック
N.U.K
大橋トリオ
でんぱ組.inc
安藤優子
倖田來未
8曲47分
※Applemusicでプレイリストをシェアしています。Applemusicの検索で「子犬の記念日」と入力してください。
「痛快ウキウキ通り」がないことが残念なのですが、ここにカバーされたタイトルは確実に「1990年代のヒット曲」を超えてスタンダード化しているものだと思います。
1990年代というと「バブル」を代表しているのか? と思われてしまいますが、そうではなくて、1990年代の都会の若者のあり方、気持ちを伝えています。
上手く言えませんが、「それ以前よりもより広く、カジュアルになってきている世界のなかで生きていく」という感覚がひしひし伝わってきます。
この点で、わたしは小沢健二が好きなんですよね。