1. 背中を向けて座る おしりをくっつけるのは信頼の証
気がつくと自分の犬が、自分の足に背中を向けておしりをくっつけて座っている。よくありますよね。犬は飼い主に背中を向けて、おしりをくっつけて座るのでしょうか?
犬の急所といえば、お腹ですよね。
心を許した相手にしか触らせないし、地面に転がってお腹を見せることもありません。
実はお腹だけではなくて、後ろ足も犬の急所なのです。
もともと狩猟生活を送っていた犬にとって、自分の後ろ足は非常に大切なものです。もし怪我でもしてしまえば獲物をとることができなくなり、野生では死を意味しますからね。
群れで暮らしていたころには、おたがいに背中やお尻をくっつけ合って休んでいたそうです。気を許している仲間同士、急所をまもっていたのですね。
だから、人間に飼われている今でも犬は気を許している相手以外にお尻や後ろ足を触られることを嫌がるのです。
その大切なお尻をあなたに向けているなら、それは信頼の証。
あなたに背中を向けて座っているなら、それはそっぽを向いているのではなく、あなたにすべてを託しているということですね。
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2. 犬が背中やお尻を向けるにはほかの意味もある
犬が背中やお尻を向けるのにはほかにも意味があります。
犬が見せる仕草にはさまざまな意味があり、これをカーミングシグナルと言いますが、背中やお尻を見せる動作にある意味を調べてみると・・・
犬が遠くで背中やお尻を向けるのは警戒中だから
まだ親しくなっていない人間や犬には遠巻きにして近づかないようです。それでも気になるので見える位置にいて警戒をとかない状態ですね。
背中を向けて近づいてこないときには、こちらからもアプローチしない方が良いようです。
犬が近くで背中やお尻を向けるのは仲間として認めたから
近くに寄ってきてお尻を向けているようなら、「うしろからおそわれないだろう」と信用され始めた段階です。
とはいってもうしろからお尻をなでたりすると、まだ嫌がったり、威嚇したりするかもしれません。まだ完全には信用されていないようですね。
犬が背中を向けて座るのは甘えたいから
犬同士の順位でいうと、下のものが上のものに甘える状態です。
人間に対して行うということは、完全に信用していて、構ってほしい、撫でてほしいというサインですね。
犬が背中を向けて寝るのは信頼しているから
寝ているときはどんな動物でも無防備です。そのときに急所の背中やお尻を抜けているということは安心しきっているということです。あなたにそんな態度を取るとしたら、飼い主として全幅の信頼を置いているとかんがえてよいでしょう。
犬が背中やお尻をくっつけるのは安心感が欲しいから
犬が不安なときにも飼い主に背中やお尻をくっつけてきますが、たとえばいたずらを叱られたあと、飼い主がまだ怒っているのか確認したいときにも背中やお尻をくっつけてくることがあります。
自分の不安感を取り除きたいのと同時に、飼い主に「もう怒るのをやめてほしい 落ち着いてほしい」と懇願しているのでしょう。
そんな態度でこられたら、つい許しちゃいますよね。
私は攻撃するつもりはありませんの表示
犬は降参の意思表示のために、お腹を見せる仕草をしますよね。
あれと同じく、相手に背中を見せることで「私には敵意はありません」と気持ちを表すことがあります。
3. 「背中を向けて、お尻をつけて座る」犬ともっと仲良くなる方法
背中を向けてお尻をくっつけている段階ですでに恭順の意を示しているので、この機会を利用してさらに仲良くなりましょう。
背中を向けてお尻をくっつける犬を優しく撫でる
犬の背中を優しく撫でてあげるましょう。さらに、肩やしっぽの付け根付近など、犬が大好きなところも触ってやり喜ばせてあげましょう。
背中を向けている犬を見守る
犬が背中を向けているのはすでにあなたを信頼して、安心している状態ですから、ことさらに撫でなくても良い関係ができ上がっていますよね。だったらそっと見守りましょう。きっと撫でてもらいたくなったら犬のほうから近づいてきますよ。
背中を向けてお尻をくっつける犬の後ろに座る
犬を追いかけると逃げていきます。これは急所であるおしりや後ろ足を触らせないためです。
犬が背中を向けて近くにいるのは、あなたを信頼をしている状態ですから、うしろに座ってあげて、さらに安心の雰囲気を作ってあげましょう。
4. あなたに逆らうつもりはありませんというあくび
背中を向けてお尻をくっつける行為と似た意味を示すものにいぬの「あくび」があります。
人間にとって「あくび」は「疲れた」「飽きた」のサインですから、意味するものがだいぶ違うということですよね。
犬の場合、犬が緊張した状況に置かれたり、対立の状況に置かれたりしたときに「争うつもりはない」ということを示すためにあくびをするそうです。
犬を厳しくしつけている最中にあくびをされる経験がありませんか?
なんでこんなときに! と怒ってしまいそうですけど、その場面だからこそ、あくびしてるんですよ。
「あなたに逆らうつもりはないですよ」という意味であくびをします。
もう一つ、犬があくびをする理由があります。
犬がストレスを感じ不快に思っているときなどにあくびをするそうです。
知らない人にながなが触られるなど「本当は嫌」だけど我慢している場合などにあくびをするそうです。
スキンシップのつもりで犬に触っているときにあくびをされたら、実は不快に思っている可能性があります。
触るのをストップしたほうが良さそうですよ。
※詳細は「犬のあくびの理由は眠いからだけじゃない!「逆らうつもりはない」のサイン」
これらの犬の仕草の意味は「カーミングシグナル」として研究されています。
いろんなことが研究の対象になりますねえ。
※さらに読みたい「「伏せ」の教え方 3つの方法 「伏せ」により犬の突発的な動きをより制限できる」
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