シーグラスというと三浦半島では「長者ヶ崎海岸」ですね。有名だし134号線沿いにあるので、立ち寄るのも便利です。
三浦には他にもシーグラススポットがあるのですが、今日紹介したいのは「燈明堂海岸」です。長者ヶ崎海岸と違って「ここ入っていって大丈夫?」という場所にあり、あまり人が来ません。
だからシーグラス取り放題です。ザックザクです。
また、水が沖縄並みにきれいです。
人も少ないので犬の海水浴にぴったりだと思いますよ。
浦賀の周りは船のドックもあって、この雰囲気も素敵ですよね。
あまり聞き覚えのない「燈明堂」とはなんでしょうか?
江戸時代、水運が発展し、夜に浦賀水道を通過する船の安全のために浦賀港入り口の岬に和式灯台をつくったんですね。それが燈明堂。
燈明堂は堂内で油を燃やして明かりを得ていました。当時はもちろん夜間に明かりなんてなかったので、燈明堂の明かりは対岸の房総半島からも見えたそうです。明治2年(1869年)、日本初の洋式灯台である観音埼灯台が建設されたことによって、燈明堂はその使命を終え、明治5年(1872年)に廃止に。今は復元された燈明堂を観ることができます。(浦賀燈明堂の方です)
※出典 wikipedia
燈明堂海岸が「シークレットビーチ」と言われるのは、遠いと言うわけではなく、アクセスの悪さが際立っているからです。例えば海岸に唯一アクセスできる道の入口に「道幅が狭いためUターンできません」なんて立て札が立っているので、入っていったらやばいかも、と二の足踏んでしまうんですね。また、道の周りもあからさまにゴミが捨ててあったりして、デートコースとはいいがたいですからね。
大丈夫です。たしかにUターンは難しいですが、クルマのすれ違いにこまるほどではありません。海岸の前にはアスファルトで、40台程度の大きな駐車場も完備されているので、途中でビビらなければ、クルマでたどり着くことができます。
ただし、海岸にはコンビニはおろか、トイレも水道もありません。
生理的な欲求や、お茶、食料の確保はアクセス道に入る前のコンビニで済ませておきましょう。
正確にはトイレはアクセス道の途中にあるのですが、簡易トイレです。
入ってないのでわかりませんが、あまり心地良いとは思えないです。
アクセス道のひどい状態を見ながら海岸につくと、想像以上に澄んだきれいな海と白い砂浜のコントラストに驚くと思います。
とくに晴れた日にはきれいです。
浦賀水道なので、大型の船が行き来し、近くにマリーナもあるので、ヨットやボートも頻繁に往来している。
でも、東京湾の海とは思えないきれいな海岸です。
燈明堂海岸は、三浦半島ではめずらしい、細かい貝殻の砂からできた白い砂浜なんですね。砂利じゃないので水が濁らないんです。
500メートルに渡り広い浅瀬が続く海岸で、海水浴や初心者のシュノーケリングに適しています。都内から最も近いシュノーケリングポイントと言われているそうですよ。
なぜ、こんな素晴らしいビーチが手つかずで残っているのかというと、このエリアが地元の人々から”首切り場”と呼ばれていることと関係があるのかもしれないですね。
江戸時代にはこの辺りが浦賀奉行所の処刑場で、罪人の首をはねたそうです。そういうわけで、燈明堂海岸には供養塔や地蔵が多くあるそうです。
そのために宅地開発の波からも免れ,結果的に豊かな自然が残されたのかもしれません。
もちろん、今の燈明堂海岸はとてもきれいなビーチで、そんな暗いイメージはありませんけれど。
多分訪れるお客さんが少ないからだと思いますが、シーグラスはザックザク取れます。色もわりと珍しい赤などが見つかります。
シーグラスにはいろいろな色がありますが、その色は元々のガラスの色から来ています。つまり、世の中で多く使われているガラス瓶の色がシーグラスでも多いことになります。
一般的には、緑、透明、茶色などが多いです。それが飲料のビンに使われる色だからですね。
一方、珍しい色としては灰色、紫、赤、黒。赤はおよそ 5,000 個に1個、一番レアなオレンジは 10,000 個に1個くらいしかないのです。
黒のシーグラス、これは年代物ですよ。1860年代以前のガラスです。
シーグラスは潮の満ち引きが穏やかな浜辺の方がよく見つかります。激しく打ち付けると引いていく力も強く、シーグラスも海の中に戻されてしまうからです。
今日もシーグラス目当ての夫婦や、外国人が散策していました。
三浦半島は海水はきれいなのですが、砂利の砂浜なので濁るんですよね。
また、藻が打ち上げられている事が多く、見た目がきれいじゃないし、犬がそれを食べようとするので気が抜けません。
でも、この燈明堂海岸は貝殻の砂浜で砂が重く、海水を濁らせません。
打ち上げられた藻もあまりなく、犬の水遊びにぴったりです。
ただし、水道がないので遊んだあとに洗い流すことができないので、ポリタンクに水を入れていくといいですね。
三浦半島近辺でいうと
城ヶ島
昭和で時間が止まっている城ヶ島。
城ヶ島の海岸は岩の他は小石と貝殻などでできていて、中には珊瑚や、ビンなどのガラスが波で揉まれてすりガラス状になったシーグラスが見つかるようですね。
※詳しくは→三浦 城ヶ島 レトロな海岸を犬と散歩
処刑場ときくとちょっとビビりますが、本当にきれいなビーチです。
犬を連れてビーチコーミングに行ってみてくださいね。
●久里浜駅から
まず、京急久里浜線の京急久里浜駅で下車します。駅からは京浜急行バスを利用します。3番乗り場から出る「観音崎行き」のバスに乗り、「燈明堂入口」バス停で降ります。バスの所要時間は約8分です。バスを降りたら、道なりに進みます。バス停から燈明堂海岸までは徒歩で約5分です。
●浦賀駅から
京急本線の浦賀駅で下車します。駅からは徒歩で「浦賀行政センター前」バス停に向かいます。駅からバス停までは徒歩で約3分です。
「浦賀行政センター前」バス停から「観音崎行き」の京浜急行バスに乗ります。そして「燈明堂入口」バス停で降ります。バスの所要時間は約4分です。