新潟~両津航路での犬連れフェリー旅
横浜から佐渡島 犬連れオープンカーの旅
毎年夏休みに国内旅行に行きます。たいていは車を使います。メルセデスベンツのCクラスカブリオレという車で4座席のオープンカーです。
オープンカーといっても四人乗りならなんの問題もないように思われるかもしれませんが、オープンカーはトランクがことのほか小さく、また後部座席も十分な大きさとは言えないものが多いので、毎回荷物をどう積むかに苦心することになります。
さらに今回は飼っているノーフォークテリアを連れていくため、犬用のカートを持って行かねばならず、さらに荷物が嵩張ることになりました。
もう一台のフィットで行けばなんの問題もなかったのですが、海辺を走るにはオープンカーでしょ、という誘惑に負けてしまいました。
カートは3輪にしたが
犬用のカートは3輪にするか、4輪にするかで悩みました。4輪は(私が比較したのはコンビのものでいたが)クッション性は良いのですが、取り回しに難があると言われていました、実際にはそんなに差があるようには感じませんでしたけれど。
折り畳んだ時にコンパクトになり、自立するのが特徴でした。
一方3輪は取り回しが良いのですが、折り畳んだ時に嵩張り、自立しないものが多いようです。
結局、コンビというのもあったのだと思うんですが、値段がずいぶん違っていて、その割に艤装の質感は変わらなかったので半分の値段の3輪カートにしました。
これがフェリーの中では大変な失敗となったのですが。
カートを畳んでCカブリオレに入れてみるとトランク幅ぴったりです。奥に機内持ち込み用のスーツケース、後席にボストンバッグ。あとは犬用の細々したものをいれてなんとか収まりました。2泊3日ならなんとか入りました。犬は後席にケージをつけているので、そこに入っています。
横浜ー新潟港は東名で都内に入り、関越、北陸道で430キロ。5時間程度ですね。2時間毎に休息を取るとして一気に走れそうです。
新潟港には1時間前に
フェリーに乗るには大体1時間前に到着している方が良いようです。
また、最初の受付で、予約したメールからリンクを辿ってQRコードを出しておきましょう。
時間になると1台ずつフェリーに乗り込んでいきます。車止めのために、フェリーの中は斜めに細かい凸凹をつけてあります。がたがた揺れますね。
指定された場所に止めると、車を降りて客室に行かないといけません。犬はむき出しでは船の中を歩けないので、ケージかカートに犬を移し運んでいくのですが、ここで失敗に気づきます。まず、カートがトランク幅いっぱいで入っているため、1番下に入れ、その上に軽い荷物を置いていました。
カートを出すには、それらを一度出さなければなりません。さらに、3輪タイプは自立しないため、通路にそのまま投げ出さざるをえず、あまり見場がよくないのでした。
あー、小さくたためて自立できる4輪にしとけばよかったと後悔した瞬間です。
新潟港から両津港までの所要時間と運賃(ペット料金含む)
新潟港から佐渡島の両津港への所要時間は約2時間30分です。
1等のチェア席 大人二人 ペット同伴としました。往復で53420円! といっても車がそのうちの18000×2の36000円を占めています。人間のほうは1等5030円、2等2970円です。ペットは1100円です。犬をケージに入れてロッカーに預けてしまうなら、人間は2等でも良いのですが、一緒にいたいならペットコーナーを使うことになり、1等以上が必要です。
ときわ丸・おけさ丸のペットコーナー比較(屋内・屋外あり)
行きの船はときわ丸。
ときわ丸は4階に冷暖房完備の屋内ペットコーナーと屋外デッキ東側の開放エリアがあり、選べるタイプです。
おけさ丸は冷暖房のある屋内区画と、デッキ外通路もありますが、屋外部分は冷房なしでやや窮屈かもしれません。
帰りはおけさ丸でしたが、おすすめは圧倒的にときわ丸ですね。2時間半かかりますから、冷房が効いた部屋で過ごせたのは助かりました。
ケージエリアの利用ルールとサイズ一覧
ペットを預けるロッカーであるペットケージエリアは3階にあり、冷暖房付き・施錠された空間です。
備え付けケージのサイズはときわ丸で縦57×横57×奥行70㎝など、おおむね小型・中型犬対応です。
利用中はケージ内で過ごし、航海中は立ち入り不可となるようです。
愛犬と一緒に過ごせる場所と避けるべきゾーン
ペットコーナーでは飼い主と一緒に過ごせるので、愛犬も安心できる空間です。
ただし、航海中は冷暖房のない屋外部分は暑さ寒さや潮風に注意。
飼い主も同様ですね。
ケージエリアはペットのみ預ける形式で飼い主同伴不可なので、頻繁に様子を見に行けないことも理解しておく必要があります。
ジェットフォイル利用時の犬連れ注意点
対象は小型犬のみ、ケージ必須の厳守事項
佐渡島に渡るもう一つの手段として、ジェットフォイルがあります。こちらはカーフェリーではないので車は運べません。
また、ジェットフォイルに犬を乗せる場合、小型犬であることが絶対条件です。
中型犬以上はNG。持参したケージ(縦横高さ合計120cm以内)に完全に収まる必要があります。
しかもこのケージは、膝の上ではなく足元に置くルール。
「ちょっと可哀想かも…」と感じる方もいるでしょうね。
顔・体を出せない運送容器の基準
ジェットフォイルでは、運送容器の基準がかなり厳しいです。
顔が出ない、鳴き声が外に漏れない、臭いが拡散しない密閉型。
ソフトキャリーではダメなこともあるため、事前に「それ、OKなのか?」を確認しておくと安心です。
運航会社の公式PDFをチェックしておくと安全でしょう。
デッキ席なし/車積載不可で不便な場面
ジェットフォイルにはデッキ席がなく、景色を楽しんだり外で気分転換できないのが難点ですね。
車も積めないため、佐渡島に渡ったあとでレンタカーを別に手配しなければいけません。
愛犬を連れての移動が増えるので、体調やストレス対策も必要になりますよ。
運賃比較と移動時間メリット・デメリット
たしかにジェットフォイルは速い。約65分で到着します。
でも料金は大人片道約6900円と高めで、さらに犬の運賃(ケージごと)も加算されます。
時間を取るか、お財布を守るか、判断は慎重にしたいところですね。
乗船前の準備と予約のコツ
予約手続きの流れと電話問い合わせの注意点
基本はインターネット予約ですが、ペット連れの場合は電話確認がベターです。
とくに「ウィズドッグルーム」やケージのサイズ確認など、グレーな部分があるときは人間と話した方が早いですね。
ただし問い合わせ先の営業時間に注意。午後5時を過ぎるとつながらないこともあるので、早めの行動が吉です。
混雑時に備えたキャンセル待ち攻略法
夏休みや大型連休はフェリーが満席になることも。
このとき頼りになるのが「キャンセル待ち」。
コツはこまめな電話連絡と、前日・当日のこまめな再チェックです。
地味だけど、最後に乗れるのは「執念」ですよ、ほんとに。
ケージ・カート準備と名前札の重要性
ケージやペットバギーはサイズと素材が超重要。
「これ通る?」と心配なときは、事前にフェリー会社へサイズを伝えて相談しましょう。
名前札を付けておくと、万が一迷子になったときにも安心です。
見た目よりも、まずは安全優先ということですね。
狂犬病ワクチン証明・予防接種・トラブル責任
乗船時にワクチン証明書の提示は原則ありません。
でも何かあったときのために、「うちはちゃんと打ってます」という証明は持参しておくべきです。
また、他のペットや人にトラブルがあった場合は飼い主責任になります。
安心旅のために、最低限のルールは守りたいものですね。
船旅中の犬との過ごし方とマナー
ときわ丸に乗船後、はじめは室内にいましたが、飽きてきたので甲板に出ます。ここでも「ペットコーナー」として仕切られた場所のみです。
事前にYouTubeで見てみましたがうみねこが乗客に餌付けされているため、すごい数が伴走してきます。あいにくかっぱえびせんは用意していませんでしたが、こちらをちらちらみている気がしてちょっと怖いですね(笑
船内では基本的にカートに乗って移動させる必要があります。
デッキ・ペットコーナーでの過ごし方と防寒対策
デッキやペットコーナーは空調が効いてないこともあるため、防寒具や日除け対策が必須。
夏でも風が強く冷える日もあるので、薄手のブランケットがあると便利です。
犬も冷えに弱い子が多いので、服やタオルなどで調整してあげましょう。
トイレ失敗対策、マナーパンツやシートの工夫
ケージ内でのトイレが難しい犬には、マナーパンツやペットシートの重ね技がおすすめです。
ペットコーナー内でそっと敷いておき、もしもの時も安心。
ニオイ対策には消臭袋やスプレーも忘れずに。
「臭わない備え」、これも飼い主のエチケットですね。
船内移動時の抱っこ移動とカートの活用
船内を移動する際は、ケージから出せませんが、カートに入れての移動が許可されています。
ただし廊下や階段は揺れやすく、落下事故も多いので慎重に。
安全第一、ゆっくり歩いてくださいね。
他客配慮・吠え声・清掃協力ルール
犬が吠えてしまったときは、すぐに落ち着かせましょう。
他の乗客からの視線が突き刺さることもありますが、「犬も乗船OKですから」と開き直るのではなく、やさしく対応を。
使用後のケージやペットコーナーも、きれいに使うことで「また来ていいよ」と思ってもらえるかもしれませんよ。
佐渡島上陸後、犬と一緒に立ち寄れる観光スポット
北沢浮遊選鉱場跡(ラピュタ地帯)で犬と散策
「天空の城ラピュタ」とも称されるこの場所は、犬連れでの散策が可能です。
ただしリード必須で、立ち入り禁止エリアには入らないよう注意を。
苔むした遺構と愛犬のツーショットは、なかなかの映えスポットですよ。
写真好きな飼い主さんにはおすすめです。
トキの森公園の犬同伴ルールと環境
佐渡といえばトキ。
でもこの公園は、原則として犬の入園が不可です。
ただし入口付近の芝生や駐車場周辺では軽く散歩が可能です。
どうしても行きたい場合は、交代で入園するのも一案ですね。
世界遺産佐渡金山:犬の入場注意点とバッグ利用
佐渡金山は世界遺産登録を狙っている歴史スポットです。
しかし、施設内はペット入場不可。
抱っこやバッグに入れてもNGなので要注意です。
施設入口で記念撮影だけして、あとは交代見学をおすすめします。
シーズン別・天候別おすすめポイントと注意点
春〜初夏(5〜6月)の花咲く季節に犬と楽しめる場所
春〜初夏は佐渡島のベストシーズンかもしれません。
気候も穏やかで、花の名所が多く、犬連れにもぴったりです。
大野亀のカンゾウ群生地などは、犬の散歩コースとしても人気。
観光客もそれほど多くないので、落ち着いて過ごせるのも魅力ですね。
夏の暑さ・潮風対策と避けるべき時間帯
夏は海風が心地いい反面、日中はかなり暑くなります。
とくにフェリーのデッキや観光地の舗装路面は高温になるため、朝夕の涼しい時間帯を狙って動くのがコツです。
保冷ベストや携帯用ファンがあると重宝しますよ。
そして、日中は屋内で休憩を。人も犬もバテちゃいますからね。
冬〜オフシーズン利用時の快適装備と注意点
冬の佐渡島は静かで幻想的ですが、犬連れには過酷な場面も。
フェリーのペットコーナーは冷え込みやすく、防寒対策は必須です。
冬季は宿や観光地も休業している場所が多いため、行き先と営業状況を事前に要チェック。
毛布・使い捨てカイロもバッグに忍ばせておくと安心です。
悪天候や欠航リスクへの備えと代替プラン
台風・強風・高波。
これらはフェリー旅にとって最大の敵です。
前日に急遽「欠航」なんてこともザラにあります。
そんな時のために「予定は前後どちらでも動かせるように」「宿泊予約は変更可のものを選ぶ」など、柔軟な旅程がカギになりますよ。
まとめ
佐渡島への犬連れフェリー旅は、ちょっと準備が大変だけれど、それ以上の魅力がぎっしり詰まっています。
フェリーの航路や犬用の設備、船内でのマナー、上陸後の観光・宿泊・移動手段まで、しっかり押さえておけば安心。
そして、何より忘れてはいけないのは「犬も人も楽しい時間を過ごすこと」。
この記事を参考に、安全で快適な犬連れ佐渡旅を楽しんでくださいね。
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