かじってナンボ!犬におもちゃが必要なワケ
そもそも、なんでそんなにかじりたがるの?
犬がかじる行動は、本能的な欲求のひとつです。
狩りの名残であり、ストレス発散や歯の健康にも関係があります。
とくに子犬は歯の生え変わり時期にむずがゆさを感じ、それをかじることでやわらげようとします。
成犬やシニア犬も退屈や不安からかじることがあります。
そのため、適切なおもちゃを用意することは、行動のコントロールにもつながるのです。
おもちゃがないと、家具がボロボロに!?
おもちゃがないと、犬は代わりに家具や靴、電源コードなどをかじってしまいます。
これは犬にとっても危険で、飼い主にとっても困った行動です。
適切なかじりおもちゃを用意すれば、愛犬の欲求を満たしながらトラブルも防げます。
家中の被害を減らすためにも、まずはおもちゃの用意が必要ですね。
ストレス発散にもなるってホント?
はい、本当です。
犬はストレスを感じると、かじることで気分を落ち着かせようとします。
とくに運動不足や長時間のお留守番など、環境的なストレスが多い場合は注意が必要です。
かじることでリラックスし、気分転換になるという点では、人間のガム噛みと似ているかもしれませんね。
犬種によって「かじり欲」のレベルは違う
犬のかじり欲は、犬種や個体の性格によっても異なります。
ラブラドールやシェパードのような大型犬は、特に強いかじり欲を持つ傾向があります。
反対に、チワワやポメラニアンなどの超小型犬は比較的穏やかな傾向です。
そのため、素材やサイズ、形状も含めて、犬種に合った選択が重要ですよ。
どれにする?かじり系おもちゃの種類と特徴
ゴム製おもちゃ:やわらかいのにタフ!
ゴム製のおもちゃは、やわらかさと丈夫さのバランスが魅力です。
歯や歯ぐきにやさしく、デンタルケアにもつながります。
とくに子犬やシニア犬など、歯が敏感な時期の子にはぴったりです。
水洗いできるので衛生面も安心。
また、においや味つきのタイプもあり、興味を引きやすいのもポイントですね。
ロープ系おもちゃ:遊びながら歯みがき?
ロープ素材は繊維が歯にからまり、遊んでいるだけで歯垢を取ってくれる優れものです。
デンタルケアを目的に作られたロープおもちゃも多く、市販品にはコットン素材や天然繊維を使ったものもあります。
ただし、ほどけてきた部分を飲み込まないように、定期的なチェックと交換が必要です。
丈夫で引っ張りっこ遊びにも使えるので、一緒に遊ぶのが楽しいタイプでもありますよ。
木や竹素材:ナチュラル派のワンコに
木や竹などの天然素材は、ナチュラル志向の飼い主さんに人気です。
香りや硬さに犬がひかれ、飽きずにかじり続けることができます。
ただし、破片が出る可能性があるため、使うときは見守ることが大切です。
素材によってはささくれができたりするため、状態を確認して安全に使いましょう。
知育トイ:かじるだけじゃもったいない!
知育トイは、おやつやフードを中に隠して探させるタイプが多く、頭を使って遊ぶスタイルです。
嗅覚を使って探すことで、ストレス発散にもなり、集中力も養えます。
もちろん、かじる要素もあるため、欲求も満たせます。
食器やおやつとの組み合わせで長く遊べるので、飽きやすい子にはとくにおすすめですよ。
年齢別!おすすめのかじりおもちゃって?
子犬編:乳歯期のむずむずにはこれ!
子犬の乳歯が生え変わる時期は、むずむずして落ち着かないことが多いです。
このタイミングでかじれるおもちゃを用意しておくと、家具や手をかじるリスクも減ります。
冷やして使えるおもちゃや、やわらかめのゴム製などが人気ですね。
安全な素材でできた専用アイテムを選ぶことで、デンタルケアとストレス軽減の両方を実現できますよ。
成犬編:エネルギー爆発中のパワーに耐えろ!
成犬になると、かじる力がグッと強くなります。
そのため、耐久性のある素材が必須になりますね。
ナイロンや硬質ゴム、さらに中におやつを詰められるタイプもオススメです。
噛むことでエネルギーが発散され、ストレス軽減にも役立ちます。
もちろんサイズはしっかりと確認して、飲み込めない大きさを選びましょう。
シニア犬編:歯が弱くても安心のやさしさ
年を重ねると、歯や歯ぐきも弱くなってきます。
そんなシニア犬には、ふんわりした布系やコットン製、またはやわらかめのゴム製おもちゃがおすすめです。
デンタルガムや味付きのおやつ系も良いですが、カロリーには気をつけたいですね。
ゆったりと噛みながら遊べる、安心素材がシニアの心と体にやさしく寄り添ってくれます。
全年齢OK!万能おもちゃもありますよ
最近では、子犬からシニアまで使える「全年齢対応型」のおもちゃも増えています。
素材の硬さに工夫があり、口当たりもやさしめ。
サイズ展開も豊富で、超小型犬から大型犬まで使えるラインもあります。
飽きにくいように、においや音がついているものも人気ですね。
どの年齢の犬にも対応できるおもちゃがあれば、安心して長く使えますよ。
「うちの子、すぐ飽きる問題」への対処法
回転させて飽きさせない!おもちゃローテ術
犬は新しい刺激に敏感なので、同じおもちゃばかりではすぐに飽きてしまいます。
そんなときは複数のかじりおもちゃを用意して、日替わりや週替わりでローテーションするのが効果的です。
見えないところにしまっておいて、久しぶりに出すだけでも新鮮さがよみがえることも。
この方法は経済的にもムダがなく、愛犬の興味をうまく引き出せますよ。
飼い主と一緒に遊べるタイプが最強説
犬は「ひとり遊び」よりも「飼い主と一緒の遊び」が大好きです。
ロープ系のおもちゃで引っ張りっこをしたり、ボールを投げて持ってこさせたりするだけで大喜び。
おもちゃの楽しさだけでなく、「飼い主と過ごす時間」が記憶に残るため、飽きにくくなります。
関係づくりにも役立つので、積極的に一緒に遊びたいですね。
におい・味つきって、実は効果アリ
最近のかじりおもちゃには、ベーコンやミルクなどの香りや味がついているものがあります。
嗅覚と味覚を刺激することで、犬の興味を長く引きつけられるというメリットがあります。
ただし、添加物や人工香料には注意が必要で、できれば天然由来の香りを使った製品が安心です。
香り付きのものは、飽きっぽい子にも向いているかもしれませんね。
手作りで愛情プラスもアリよりのアリ
市販品だけが正解じゃありません。
古いタオルやTシャツを結んで作るロープや、ペットボトルを布で包んだトイなど、手作りおもちゃも人気です。
素材やサイズを愛犬の好みに合わせて調整できるのが魅力。
もちろん安全面には十分に配慮して、壊れやすいパーツや飲み込みやすいものは使わないようにしましょう。
間違えると危ない!おもちゃ選びの注意点
サイズが小さすぎると、飲み込み事故に!
おもちゃのサイズが小さいと、遊んでいるうちにそのまま飲み込んでしまう危険があります。
とくに大型犬や力の強い成犬では、口に入れてしまえば一瞬で飲み込んでしまうことも。
誤飲は最悪の場合、手術が必要になる重大な事故につながります。
購入時は「愛犬の口に対して大きすぎるくらい」で選ぶのが安全でしょう。
素材チェックは念入りに!アレルギーにも注意
おもちゃの素材は意外と見落とされがちですが、とても大切なポイントです。
アレルギーを持っている子には、特定の素材が刺激になることもあります。
また、粗悪な素材だとすぐに破損して口の中を傷つけたり、誤って飲み込んだりする可能性があります。
できれば信頼できるブランドや、獣医師推奨のアイテムを選ぶようにしましょう。
壊れたおもちゃは即リタイア!
どんなに気に入っていても、壊れたおもちゃは即引退させるべきです。
糸がほつれたり、ゴムがちぎれたりすると、誤飲や窒息のリスクが急上昇します。
「まだ遊びたがっているから……」という気持ちはわかりますが、安全第一です。
代わりの新しいおもちゃをサッと出して、気持ちを切り替えてあげましょう。
メーカーや口コミもちゃんと見よう
ネットでおもちゃを選ぶときには、必ずレビューもチェックしましょう。
実際に使ってみた人の感想は、商品の強みや弱点を知る貴重な情報源です。
ただし、過剰な評価やサクラレビューが混じっている可能性もあるため、複数の口コミを比較するのがおすすめです。
安心できるメーカーや、長年人気のあるロングセラー商品もチェック対象になりますよ。
かじりすぎでトラブル!?そんな時の対処法
歯ぐきから出血してたら中断しよう
犬が夢中でかじっているとき、ふと見るとおもちゃに赤い点が……。
それ、もしかしたら歯ぐきからの出血かもしれません。
とくに子犬やシニア犬は歯ぐきが敏感なので、硬いおもちゃで傷つきやすいです。
そんなときはすぐに遊びを中断して、様子を見てください。
出血が止まらなかったり、痛がる様子がある場合は動物病院を受診しましょう。
遊びすぎでごはん食べないのも困る
おもちゃに夢中になるあまり、ごはんを食べる時間になっても無視してしまう子もいます。
一見かわいくもありますが、食事のバランスが崩れるのは困りものです。
そんな場合は「食事の時間になったらおもちゃは片づける」とルールを決めましょう。
生活リズムが整い、健康管理にもつながります。
家中のおもちゃが破壊されていく現象
買ったばかりのおもちゃが毎回すぐにボロボロ……。
それは犬のかじり欲が強すぎるか、ストレスが溜まりすぎているサインかもしれません。
そういう場合は、おもちゃの種類や硬さを見直すとともに、運動量や遊ぶ時間も増やしてみてください。
壊れたおもちゃは誤飲の原因になるので、気づいた時点で処分しましょう。
噛むことで「興奮スイッチ」が入る子も
かじることでどんどんテンションが上がってしまう犬もいます。
とくに若い犬や大型犬では、勢いあまって手を噛んでしまったり、部屋中を走り回ったりすることも。
そのような場合には、「遊びはここまで」というルールを作ってクールダウンの時間を設けることが大切です。
飼い主の声かけで落ち着けるように、しつけやトレーニングも並行して行うと効果的です。
おもちゃ以外の「かじりグッズ」って?
鹿の角、牛の骨、ヒヅメ系は?
天然素材でできた鹿の角や牛の骨、ヒヅメなどは、ハードなかじり欲を満たしてくれる人気アイテムです。
とくに大型犬には人気がありますが、硬すぎて歯が欠けてしまうリスクもあるため注意が必要です。
使用中は様子を観察し、長時間与えないようにしましょう。
安全性を重視するなら、獣医さんの意見やレビューも参考にして選ぶのがよいですね。
かじり棒って安全?危険?
市販のかじり棒は、手軽に与えられるおやつ感覚のかじりグッズです。
チーズ風味やミルク味など、犬の好みに合うフレーバーが多く、夢中になって遊んでくれます。
ただし食品扱いなので、与えすぎるとカロリーオーバーやお腹を壊す原因になります。
また、硬さによっては歯に負担がかかることもあるので、噛み方に注意して観察することが大切です。
知ってた? 野菜でかじり遊びできる件
実は野菜も立派なかじりグッズになるって知ってましたか?
冷やしたにんじんやキュウリは、歯ごたえが良くて涼感もあり、夏場にはぴったりです。
繊維質が多いのでデンタルケアにもなりますが、与える量は控えめに。
あくまで“おもちゃ代わり”として使い、メインの食事やおやつとは分けて考えましょう。
最強のかじりグッズは「飼い主の靴」?
多くの犬が夢中になるのが、実は飼い主のにおいがついた靴や靴下です。
愛する人の香りがたっぷり染み込んだアイテムは、犬にとって最高のおもちゃになってしまいます。
とはいえ、もちろんこれはNG。
癖になるとしつけが大変なので、代わりににおい付きの布おもちゃを用意してあげるのがおすすめです。
まとめ
かじるのは本能、だけど選び方がキモ
犬にとってかじる行為は、本能的な行動であり、単なる遊び以上の意味を持っています。
ストレス発散や歯の健康維持、そして退屈しのぎなど、さまざまな目的があるのです。
だからこそ、何をかじるかがとても重要。
適切なおもちゃを選んであげることが、愛犬の健康と安全を守る第一歩になります。
おもちゃ選びは愛犬との信頼づくり
おもちゃは、ただの道具ではありません。
それは飼い主との「楽しい時間の象徴」であり、信頼関係を築くためのコミュニケーションツールでもあります。
愛犬が「これ好き!」と目を輝かせた瞬間、それはきっと飼い主との絆が深まった証。
そんな体験を重ねることで、より良い関係が育っていくのではないでしょうか。
コスパより安全、でも飽き対策も忘れずに
価格が安いという理由だけで選ぶのは危険かもしれません。
少し高くても、丈夫で安全な素材を使っているおもちゃの方が、結果的には長持ちしてコスパが良いことも多いです。
とはいえ、どんなに良いおもちゃでも飽きるのが犬の性格。
いくつか種類を用意して、ローテーションする工夫も忘れずに。
最終的には「犬と話す気持ち」で選ぶ
迷ったときは、目の前の愛犬をよく見てください。
「この子は何が好きだろう?」「何に夢中になるだろう?」と、犬の目線で考えることが大切です。
素材、形、大きさ、香り——そのどれもが、愛犬の好みに合っているかを想像してみましょう。
おもちゃを選ぶ行為そのものが、愛犬との対話なのです。
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