犬を触ると犬の体温を暖かいと感じますよね。
それは人間よりも体温が高いからです。
犬の平熱は37.5度から39度なんですね。
39度と聞くと人間では相当な高熱ですからちょっと心配になりますが、平熱なのでだいじょうぶです。
小型犬を比べると大型犬のほうが平熱は低く、また子犬とシニア犬を比べると、シニア犬のほうが低くなります。
体温計のなかには、人間用であっても犬に使用できるものもあります。ですが、人間用の体温計を犬と共用してはいけません。
できれば、動物用の体温計を使いましょう。動物用の体温計というと手に入りにくそうですが、アマゾンなどで簡単に見つけられます。
注意したいことは、たとえばガラス製の体温計は、ガラスが割れて水銀とガラスの危険がありますし、古い体温計は計測時間が長く、犬に負担をかけがちです。
最近の犬用の体温計は、肛門や直腸を傷つけてしまわないように先端が柔らかくなっていますし、検温にかかる時間も短いです。
できるだけ犬に危険や負担が少ない体温計を選んでください。
犬に元気がなく、体を触ってみたらなんだか熱い気がする・・さっそく体温を測ってあげましょう! でもその犬の平熱を知っていないと比較ができませんよね。
不調を発見するためにも、ふだんから定期的に測ってあげると良いですね。
また、犬の体温は1日のなかで朝が最も低く、夕方に高くなります。午後4時から6時が最も高くなるようです。その変動幅はだいたい1度くらい。
覚えておきましょう。
体温の測り方に特殊なスキルは入りません。以下のことに注意して行いましょう。
犬は全身に毛が生えている場合が多く、皮膚の表面から体温は測れません。
そこで犬の検温は直腸で行います。
体温計を2~3cm水平にした状態で肛門に入れます。計測部分にワセリンなどを塗り、滑りを良くするとスムースに挿入できるようです。直腸内を傷つけないように、体温計はゆっくり差し込んでください。
体温を測る場合にもっとも大切なのは犬が動かないようにすることです。
直腸で体温を測る場合であれば、犬が動いてしまうと腸内を傷つけてしまう危険があります。検温は二人で行いましょう。
一人がペットの頭をしっかり固定し、胴体が動かないようにおさえてください。
もう一人が尻尾の付け根をかるくつかみ、体温計を肛門に挿入してください。
肛門を嫌がる場合は非接触型の体温計を使い、耳で測ることができます。
こちらが手軽で安全なのですが、測定する部分によって体温に違いが出ることがあります。肛門での体温とも違うことが考えられますから、日常的に同じ部位で測り、平熱を知っておくと良いですね。
犬が検温を嫌がるときは無理強いをしないようにしてください。
とくに直腸の検温などは、犬が動くと腸内を傷つける恐れがありますからね。
犬の体温は運動後などには平熱の39度を超える場合もあります。1時間ほどあいだをおいておちついてから検温しましょう
・元気がない
・食欲がない
・散歩に行きたがらない
・呼吸が早い
などのようすが見られる場合は検温してみてください。
犬の発熱の原因は以下のものが考えられるようです。
犬は熱中症になりやすいです。その場合、発熱以外にも呼吸が速くなる、よだれが増えるといった症状があるときも。
夏には水を多めに与えたり、散歩コースを日陰の多いルートにしたりを意識しましょう。
細菌や寄生虫、ウィルスによる感染症でも発熱する場合があります。感染症が疑われる場合はすぐに動物病院に連れて行きましょう。
アレルギー反応によって発熱する場合もあります。
この場合犬のアレルギーの原因がなにかを把握しておくと良いですね。
アレルギーや感染症の場合、目やにや痒み、口腔内の異常などの症状を伴う場合があります。犬が発熱したら、発熱以外のほかの異常がないかも確認してください。
実際に測ってみると、平熱より体温が高い! どのように対処したら良いのでしょうか?
犬の体温を下げたいときは、首の周りやわきの下、動脈の近くを冷たいタオルや保冷剤で冷やしてあげましょう。太い血管を冷やしてやるのが一番効果があります。
それでも回復しない場合や、体温が40度を超えている場合は、獣医の診察を受けましょう。犬は体温が41度を超えると脳にダメージがでるそうです。
さらに、42度を超えた状態が続けば多臓器不全で死に至ることもあると言われています。40度を超えてしまったら迷わず動物病院を受診しましょう。
では、体温が変化しやすい犬種というのはあるのでしょうか?
その特徴を知っておけば慌てないで済みますよね。
大きな犬の体温変化が大きいことは意外に感じられるかもしれませんね。
大型犬は体の大きさに合わせて肺も大きく、夏場に暑い空気を大量に吸い込みやすいため体温が上昇しやすいそうです。
パグやフレンチブルなど鼻の長さが短い犬種を短頭種と呼びます。鼻が短いために気道が狭く呼吸機能が弱いので体温調節が苦手です。
室内での飼育が主流になっていますよね。外気に触れる機会が減少し、体温調節の必要が薄れたため、散歩などで体温が上下してしまう場合もあるようです。
老化によって体温調節などの機能が衰えてしまう場合があります。
冬の寒い時期に犬がピッタリ体を寄せてくると、暖かさを感じて幸せになりますよね。その暖かさ、いつもはどれくらいなんだっけ? 今日はちょっと体温高くないかな? と気づけるように定期的な体温測定をしてあげると良いかもしれませんね。