子犬のフィラリア、検査や予防はいつから?薬の値段は?症状は?蚊の活動期間を知っておこう

1.フィラリアとは

Modified on: Jul 28, 2019

まだ子犬がうちに来ていないかもしれませんが、子犬を迎える準備としてフィラリアについて知っておきましょう。

人や動物から吸血するメスの蚊の媒介する犬糸状虫により犬フィラリア症(犬糸状虫症)が引き起こされます。

フィラリア症は蚊が媒介して心臓に虫が寄生する病気です。別名は『犬糸状虫』。成虫は細長く20~30センチほどにもなります。犬はフィラリア症にかかると心臓、肝臓、腎臓、肺などに障害を起こし、最悪の場合死に至ります。

考えるだに怖そうですよね。

月一回投与するタイプの薬が登場する前はフィラリア症は不治の病であり、そのため犬の平均寿命は8年程度でした。
薬の登場後、平均寿命は伸び、現在は10歳を超えています。

寄生数が少ないときは無症状ですが数が増えると咳がでてきます。

吐くような動作をするようになったらかなり進行しています。

安静時にこれ出るようであれば重症で、末期では腹水や血尿などもみられます。

蚊はいつから活動するのか

蚊は、気温15度以上で吸血活動を開始します。そこで平均気温がおおむね15度以上になる4月~11月がフィラリアに感染する可能性がある期間となります。

フィラリアの症状

慢性症状が犬フィラリア症の95%と言われています。一方急性症状が出た場合は緊急の手術が必要です。

◯慢性症状

体重の減少

運動を嫌う 疲れやすい 辛そうに歩く など

失神

腹水

◯急性症状

元気消失

虚脱

急激な食欲不振

赤色の尿がでる

突然死

2. 子犬のフィラリア予防にはまず感染検査

子犬へのフィラリア予防ですが、まず、感染の検査です。

昨年にフィラリアにすでに感染していて、血液中を流れている状態で予防薬を投与すると、薬で死んだフィラリアが血管に詰まってショック症状になることがあるのです。これを避けるために感染検査をします。

ただし、感染が起こらない時期(12月~3月)に生まれた子犬は、次の春の予防開始前まで検査は必要ありません。同様に生後7ヵ月齢未満の子犬にはフィラリア感染の可能性がないので検査の必要ないそうです。

一方で予防薬の投与は子犬でも必要なのです。

生後2か月くらいであれば、投薬できますし、一ヶ月未満の子犬にも投薬可能といわれる安全性の高い予防薬もあるそうです。

かならず獣医と相談したうえで、投薬してください。

3. フィラリア予防薬は「薬を飲むたびに、幼虫を駆除する」だから最後の月に飲み忘れないこと

予防法は蚊が発生する時期に薬を与え続けることです。

予防というと薬で体に入れないようにするというイメージですね。
実際は、体内に入ってきたフィラリアの幼虫を薬をのむたびに駆除しているんです。

通常は蚊が出はじめてから1ヶ月後、蚊がいなくなってから1ヶ月後、だいたい5−12月の期間、毎月薬を飲ませます。

「12月に蚊?」と、どうしても最後のあたりを忘れがちです。

繰り返しますがフィラリアの薬は「薬効で守られている」のではなくて、薬をのむことで、その都度幼虫を殺しているのです。

最後の月を忘れてしまうと、それから5月までお腹のなかで幼虫が育ってしまう事になってしまいますよね。

そんなわけですから「11月、12月に蚊はいないよ」と考え違いをせずに薬を与えてくださいね〜。

薬には錠剤タイプとチュアブルタイプ、首に垂らすスポットオンタイプなどがあります。
犬にあったタイプを選びましょう。

4. フィラリアの薬は体重管理が大切

また、12か月間効果のある注射もあります。
この場合、一年に一回注射を接種すれば予防は完了します。
飲み薬と同じように注射での予防も体重によって用量が変わります。
ところが飲み薬と違って体重が増えても、途中で薬の量を増やすということはできません。
注射を選ぶ場合は体重の増加には特に注意が必要です。

また、フィラリアにかかっている場合、血液中に多数のミクロフィラリアがいます。
そこにフィラリア予防薬を使用してしまうと、アレルギー反応を起こしたり、薬で死滅したミクロフィラリアが肺炎や腎炎を起こしたりしてしまうことがあります。
それを防ぐために投薬前にはフィラリアの検査を行う必要があります。

しつけと同様に常に子犬の健康に気を配ってください。

→子犬の「犬服」どうしてる?

5. フィラリア予防薬の値段

これはある獣医院でのフィラリア予防薬の値段になります。

薬の種類によってもそうですが、「体重によって」値段が違います。

でも、フィラリアで体重管理が大切と言われるのは値段が違うから、ではなくて、当初の

体重と大幅に変わってしまうと、薬効に差が出てしまうからですね。

毎日とは言いませんが、定期的に体重を計って管理してあげてくださいね。

フィラリア予防
パノラミスS(2.3~4.5kg) 1,800円
パノラミスM(4.5~9kg) 2,100円
パノラミスL(9~18kg) 2,400円
パノラミスLL(18~27kg) 2,700円
パノラミスXL(27~54kg) 3,000円
モキシハートタブ7.5 (3.8kg) 700円
モキシハートタブ15 (3.8~7.5kg) 1,100円
モキシハートタブ30 (7.5~15kg) 1,500円
モキシハートタブ60 (15~30kg) 1,900円
モキシハートタブ136 (30~68kg) 2,300円
イベルメックS(5.7kg) 900円
イベルメックM(5.7~11.4kg) 1,300円
イベルメックL(11.4~22.7kg) 1,700円
イベルメックLL(22.7~45.3kg) 2,200円
レボリューション犬6%(0.25)~2.5kg 1,500円
レボリューション犬12%(0.25)~5kg 1,900円
レボリューション犬12%(0.5)~10kg 2,300円
レボリューション犬12%(1.0)~20kg 2,800円
レボリューション犬12%(2.0)~40kg 3,500円
パナメクチン34(2.8~5.6kg) 700円
パナメクチン68(5.6~11.3kg) 1,100円
パナメクチン136(11.3~22.6kg) 1,500円
パナメクチン272(22.6~45.3kg) 2,000円
ネクスガードスペクトラ11.3(1.8~3.6kg) 2,000円
ネクスガードスペクトラ22.5(~7.5kg) 2,300円
ネクスガードスペクトラ45(~15kg) 2,600円
ネクスガードスペクトラ90(~30kg) 2,900円
ネクスガードスペクトラ180(~60kg) 3,200円

6. フィラリアに関するよくある間違い

やれば確実に効果があるフィラリア予防ですが、「なんとなく」勘違いする場合も多いですよね。ことは愛犬の命に関わることですから、しっかり理解しておきましょう。

①室内飼いの犬は感染しない

蚊を100%シャットアウトできるなら、感染はたしかにしないでしょうけど、それ、無理ですよね。部屋に迷い込んでくるし、散歩にも行きますからね。

ということは、室内飼いでも感染の危険はあるということです。

②感染している犬に噛まれたらうつる

フィラリアはあくまでも蚊を媒介にして感染しますから、感染している犬に噛まれたからといって感染はしないそうです。

③フィラリアにかかるのは犬だけ?

実は猫やフェレットなど、犬以外の哺乳類もかかる可能性が。まれですが人間も感染し、肺を痛めることがあるそうです。

④子犬は抗体があるからフィラリア予防は必要ない

子犬の抗体はフィラリアに関係ないです。予防は必要ですよ。

いつ頃からスタートするか獣医師と相談してくださいね。

⑤1ヶ月くらいなら投薬を忘れても大丈夫

フィラリア予防薬は実は予防ではなくてその度の駆除ですからね。

一ヶ月投薬しないということは、その間に幼虫が育ってしまうということですよね。犬の健康リスクが日々高まってしまいますよ。

7. まとめ

4月から5月の時期には、いろいろなワクチンのお知らせがきて、時間も取られるし、お金もかかりますよねー。

犬を飼っていて一番しんどい時期かもしれません。でもここから一年元気に過ごして、あなたに幸せを運んでもらうためです。めんどくさがらずに獣医に言ってくださいね!

koinunokinenbi

子犬の記念日 管理人

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