Modified on: Jul 28, 2019
犬は基本的には「赤ちゃん」が好きだと思います。
いろいろな場面で「赤ちゃん」と犬が仲良くしているのを見ます。赤ちゃんの特徴の「顔のパーツが中央によっていたり、どことなく動作がおぼつかなかったり」という部分を認めて犬も本能的に「小さな子は守らなければいけない」という意識になり、寛容になるようですね。
ところが、3、4歳児の子供となるとそうはいかないようです。
このくらいの子供はもちろん遊び盛りです。たとえば、子供は遊んでいるつもりで犬をたたいたり、しっぽを引っ張ったりということをしてしまうと、犬はその子供に苦手意識を持ってしまいますよね。
これが高じてくると、その年齢の子供に対して、うなったり吠えたり、手を出そうものなら噛み付いたりという行動を取ってしまうようになってしまいます。
それは、犬は上下関係、つまり「序列」にこだわる生き物です。
とすると、子供と犬を仲良くさせるには子供と犬の間に主従関係を結ばせてやればいいのです。
「え? 主従関係? 対等じゃなくて?」と思うかもしれません。
いえいえ、犬に「対等」という考え方はありません。
たとえ、小さな子どもでも自分より上位なのだと思わせてください。
そのためには、子供の目線が犬より高くなってからのほうが犬が「子供の方が上」と納得しやすいとよく言われますね。
それがかなわない場合は、次のやり方を試してみてください。
まず大人の飼い主がしっかり主従関係を確立した上で、子供と一緒に「あお向け」などをさせてください。
子供が子犬を触りたがったら、一緒にフードを与えるなども良いと思います。
子犬との正しい接し方として、むやみに騒がない、乱暴にしない、たたいたり、しっぽを引っ張らないなどを守るように子供にも教えてください。
子供との主従関係を認めて、さらに子供が自分に危害を加えないと分かれば、犬も吠えたり、噛んだりしなくなるはずですね。
人間と生活をしていると、家族以外の人と接する機会も多くなります。
散歩に行けば多くの知り合いに会うでしょうし、登下校する子どももいます。
家にいても配達や郵便などの用事でチャイムを鳴らし、見ず知らずの人と顔を合わせることもあるでしょう。
掃除や洗濯など大きな音が出る仕事もあります。
そのたびに犬が激しく吠えるようでは飼い主の負担になってしまいます。
しつけとして子犬のうちから周りの環境に慣らしていきましょう。
犬に慣れている友人にお願いして、来客の役をやってもらいましょう。
友人にはあらかじめ子犬を見て大騒ぎをしないようにお願いしておきます。
大騒ぎされてはつられて子犬も興奮してしまうからです。
友人が家にやってきて子犬がびっくりしているようなら、来客役はなるべく無関心を装ってください。
無理にちょっかいを出すと、より怖がらせてしまいます。
しばらく家の中にいて子犬が慣れたようなら次のステップを踏んでみましょう。
万が一のためにハウスリードをつけたまま実行してください。
1. 犬が自分から興味を示すのを待ちます
2. こちらに興味を示したら、手の甲の臭いを嗅がせます。噛む場合もあるので必ず手の甲を出しましょう。
3. 子犬が臭いをかげたら、飼い主が褒めてあげます。
4. 何度か繰り返し慣らします。
宅配や来客のときにはインターホンのチャイムがなります。
チャイムに吠えてしまう犬も多いようです。
それは部外者から自分のテリトリーや飼い主を守っているからです。
ですが、このくらいの子犬であれば、チャイムがなっても状況を理解できずに吠えないことのほうが多いと思います。
そのときにすかさずほめてやってください。フードをあげても良いでしょう。
また、飼い主はインターホンに冷静に反応してください。
飼い主が慌てたり、大声をだすと子犬も興奮してしまいます。
掃除機の音にも大きく反応する犬もいます。
将来、掃除機をかけるたびに大騒ぎにならないように、子犬のうちから慣らしていきましょう。
まず、掃除機そのものの形に慣れさせます。スイッチを入れずに子犬の周りに掃除機を置きます。
その後、掃除機の近くにフードを置いて子犬を掃除機の周りを歩かせてフードを発見させます。
このような「フードを使った一種のゲーム」を行うことで、「掃除機は怖くない」「おやつがもらえた」と掃除機に対してポジティブな感情を抱かせ、慣れさせましょう。
止まっている掃除機に慣れたら、スイッチを入れずに掃除機を普段通りに動かしてみます。
それで怖がってしまうようであれば、子犬から離れたところから始め、徐々に近づけていきます。
最後に掃除機の音になれさせるためには、子犬がいる部屋から離れたところでスイッチを入れ、少しづつ子犬のいる部屋に近づけて、音に慣らしていきます。
犬は聴覚がとても優れています。
それだけに、大きな音、聞きなれない音に怖い思いや不快な思いをする場合があります。徐々に慣らしていってください。